【10月28日(日)】天皇賞(秋) 2018年重賞出走予定馬

スワーヴリチャード 牡4
騎手:M.デムーロ
厩舎:(栗)庄野靖志
父:ハーツクライ
母:ピラミマ(母父:Unbridled's Song)

まだキ甲が抜け切っておらず、馬体そのものが完成しているわけではないが、この状態でも結果を残し続けている理由は、潜在能力の高さに加えて、馬体のバランスが抜群にいいことにあると私は考えている。どこかひとつに飛びぬけた特徴があるわけではなく、そのすべてが高いレベルで収まっているところがこの馬の長所だろう。今回の馬体に関して言えば、多少の余裕は残している状態ではあると思う。今後にジャパンCが控えていることだけではなく、東京までの輸送も理由のひとつであるはずだ。体型的にマイルでは短く、中距離以上で真価を発揮するタイプ。馬体に伸びを感じる馬だ。


レイデオロ 牡4
騎手:C.ルメール
厩舎:(美)藤沢和雄
父:キングカメハメハ
母:ラドラーダ(母父:シンボリクリスエス)

腹回りがすっきりと見えたオールカマーのときと比較すると、今回のほうが体に余裕がある。特に余裕を感じるのは腹構えで、今週の追い切りでどこまで絞れてくるのかが、ひとつの焦点になりそうだ。キ甲はすでにしっかりと抜けており、馬体面での完成度は高い。父キングカメハメハの産駒は筋肉質なタイプも多いが、この馬はその類いには入らず、しかしながら、母父シンボリクリスエスの系統にありがちな脚の長い長距離馬という印象もない。馬体のイメージだけを言えば、2000mくらいのほうが合っているように思える。


アルアイン 牡4
騎手:北村友一
厩舎:(栗)池江泰寿
父:ディープインパクト
母:ドバイマジェスティ(母父:Essence of Dubai)

常に言ってきたことだが、この馬の雰囲気はディープインパクト産駒らしからぬもので、まず筋肉の量が驚くほどに豊富。首もそこまで長くない。その見た目だけを言えば、中距離どころかマイル前後の距離のほうが合うのではないか、と思えるほどだ。逞しい胸前の筋肉を見れば、その本質はパワータイプと考えられ、ゆえに東京のような軽さと切れを求められるコースよりも、ゴール前に急坂のある中山のようなコースのほうが合うだろう。今回の馬体に関して言えば、オールカマーのときよりもボテッとした印象で、特に腹回りにはゆとりを感じる。


ミッキーロケット 牡5
騎手:和田竜二
厩舎:(栗)音無秀孝
父:キングカメハメハ
母:マネーキャントバイミーラヴ(母父:Pivotal)

キングカメハメハの産駒ではあるが、そこまで筋肉が盛り上がっているタイプではなく、母系にいるカーリアンの系統に多い柔軟性に富むタイプのように見える。キングカメハメハの特徴が強く出ていれば、トモがもう少し盛り上がってくるはずだが、この馬にはそれがないのだ。もちろん、この部分が弱いのではなく、全体的にはバランスがしっかりと取れた好馬体をしている。本来は京都大賞典を予定していたとのことで、その仕上がり具合がどうかと思っていたのだが、その心配が杞憂に終わるほどのすっきりとした体付き。休み明けでも動けるに違いない。


マカヒキ 牡5
騎手:武豊
厩舎:(栗)友道康夫
父:ディープインパクト
母:ウィキウィキ(母父:フレンチデピュティ)

天候による光の加減もあるとは思うが、それを考慮しても馬体の張りや毛ヅヤが目立たないし、筋肉の付き方もひと息のように感じる。隆起すべきところとそうでない箇所の差があまりなく、メリハリがないように見えてしまうのだ。特にトモの部分。少し薄いトモはディープインパクト産駒の特徴のひとつとはいえ、すでに古馬の牡馬でダービーも勝った馬。もう少し逞しさが出てほしいというのが正直なところ。体型的には中距離馬。その繋を見れば一目瞭然で、ディープインパクト産駒らしい切れは持っている馬。


キセキ 牡4
騎手:川田将雅
厩舎:(栗)中竹和也
父:ルーラーシップ
母:ブリッツフィナーレ(母父:ディープインパクト)

キ甲がまるで出ておらず、首からトモまでのラインがほぼ直線。完成しているとは言い難い馬体でありながら、胸前にもトモにも十分な筋肉量があり、バランスも悪くない。これでキ甲がしっかりと抜け、それに伴って前後の筋肉の付き方にメリハリが出てくるようなら、素晴らしい馬へと成長するかもしれない。父ルーラーシップに似た首の長さが距離に融通性をもたらしているのだろうが、馬体そのものは中距離あたりに適性を感じるもので、その繋の柔らかさは母父ディープインパクト譲り。この距離で切れを活かす形の競馬が合う可能性はある。


サングレーザー 牡4
騎手:J.モレイラ
厩舎:(栗)浅見秀一
父:ディープインパクト
母:マンティスハント(母父:Deputy Minister)

体型的にはマイラー。これは否定しようがない。しかし、すでにキ甲がしっかりと抜け、それに伴って胸前の筋肉も発達。トモの薄さはディープインパクト産駒の特徴で、ここは大きく変わらないだろうが、それを考慮しても逞しさすら感じる。4歳秋にして完全に完成された馬体。1月13日の早生まれであることが大いに関係していると私には考えている。体型的にはマイラーと先ほど述べたが、ディープインパクトの子は胴が詰まっていても、しなやかさを感じる馬も少なくない。この馬はまさにそれ。周囲が思っている以上に融通性がある馬ではないだろうか。


ヴィブロス 牝5
騎手:福永祐一
厩舎:(栗)友道康夫
父:ディープインパクト
母:ハルーワスウィート(母父:Machiavellian)

牝馬のほうが冬毛の出てくる時期は早く、それを理由にして毛ヅヤがくすんで見えてくるようになる。これは秋から冬にかけての競走馬の一般常識。ゆえに宝塚記念のときのほうが、毛ヅヤが光って見えることに関しては、特に気にする必要もないはずだ。GI級の牡馬と比較してしまえば、首の太さやトモの盛り上がりに差はあって当然。しかし、キ甲が十分に抜け、それに伴って胸前とトモには十分な筋肉も付いた。牝馬らしい薄さを残しながらも、世界で五分に戦ってきた馬らしい力強さも感じさせる。馬体に太め感もない。休み明けから勝負できる状態に仕上がっていると思う。

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