【12月9日・10日新馬戦】「すごい血統」と評価していいレベル 2017年新馬

【中山デビュー】

※土曜中山5R 芝1600m※
フレッチア 牡2
馬主:(株)橋口
厩舎:(美)木村哲也
父:Dansili
母:ヴィアメディチ(母父:Medicean)


【馬名の意味・由来】
矢(伊)

【コメント】
父ダンシリは凱旋門賞馬のレイルリンク、日本で種牡馬として活躍しているハービンジャーを輩出した馬。ダンジグの系統でありながら、中距離以上に適性を見せているのは、ダンシリの母系にイルドブルボンやハイラインがいるためと考えられる。この馬の母父であるメディシアンはエクリプスS、ロッキンジSを勝っている馬だが、父がマキャベリアンで母父ストームバードというスピード寄りの血統構成。3代前のシングスピールをスタミナと考えるのなら、スタミナ+スピード+スタミナという理想的な掛け合わせをしていると言えそう。


モルドレッド 牡2
馬主:村木隆
厩舎:(美)久保田貴士
父:ロードカナロア
母:サトノレジーナ(母父:ハーツクライ)


【馬名の意味・由来】
物語の登場人物名

【コメント】
5代前に名牝スペシャルの名がある母系はかなり優秀で、1勝馬でしかない母サトノレジーナも半姉にGI馬エイジアンウインズがいる血統馬。エイジアンウインズの父は短距離色の強いフジキセキだったが、この馬の場合は長い距離に強いハーツクライ。ゆえにロードナカロアとの配合はスピード×スタミナという組み合わせになる。ただし、ロードカナロアは万能型だった父キングカメハメハの影響が強いのか、自身が残した競走成績よりも産駒は距離に対する融通性があるように思える。この馬も中距離くらいまではこなせるはずだ。


ツヅミモン 牝2
馬主:(有)いとはんホールディングス
厩舎:(栗)藤岡健一
父:ストロングリターン
母:カタマチボタン(母父:ダンスインザダーク)


【馬名の意味・由来】
鼓門。金沢駅東口の玄関

【コメント】
父のストロングリターンはシンボリクリスエスの産駒だが、安田記念をレコードで制するなど、その適性はマイル前後の距離にあった。母父であるスマートストライクの影響が強かったのだろう。実際に母のコートアウトは種牡馬が何であれ、短距離系の馬ばかりを出している。カーリアンにダンスインザダークの母系は長距離向きで、これにシンボリクリスエスの掛け合わせとなるとスピード不足が心配になるのだが、スマートストライクの影響が強いストロングリターンの場合は、そのイメージを持つ必要はないだろう。


※日曜中山6R ダ1800m※
コニファー 牝2
馬主:吉田照哉
厩舎:(美)二ノ宮敬宇
父:カジノドライヴ
母:スカーレル(母父:ゴールドアリュール)


【馬名の意味・由来】
針葉樹

【コメント】
4代前にシャダイアイバーがいる母系は日本の血統と言っても差し支えないだろう。リアルシャダイにトニービン、サンデーサイレンス系のゴールドアリュールと社台グループの優秀な血統を重ね合わせており、まずまずの底力を持っている繁殖だ。父のカジノドライヴは繋が少し立っており、前さばきの硬い産駒が多いが、血統そのものはかなり優秀。4代前のベストインショーは私が管理したフサイチパンドラに繋がる血筋で、その娘のセックスアピールがエルグランセニョールやトライマイベストといった馬を出している。大物が出てもいい。


【阪神デビュー】

※土曜阪神5R 芝1200m※
エヴァイエ 牝2
馬主:(株)ノースヒルズ
厩舎:(栗)角田晃一
父:ロードカナロア
母:セレブラール(母父:ボストンハーバー)


【馬名の意味・由来】
快活な、生き生きとした(音楽用語)

【コメント】
フィリーズレビューなど、重賞を5勝した名牝ベルカントの半妹にあたる血統馬。そのベルカントは名スプリンターだったサクラバクシンオーを父に持つ馬だったが、傑出したスピードは父からのみではなく、ボストンハーバーを父に持つ母セレブラールの影響も強かったと思う。3歳春までは1400mをこなしたものの、それ以降は本来の適性であるスプリント戦に実績は集中。父がロードカナロアに替わった妹は姉よりも距離に対しての融通性を持っていると思うが、それでもマイルくらいまでが限界ではないだろうか。


マキナガラージュ 牡2
馬主:野田善己
厩舎:(栗)角居勝彦
父:アドマイヤオーラ
母:マザーズウィッシュ(母父:タイキシャトル)


【馬名の意味・由来】
ダンスミュージックの一種+ダンスミュージックの一種

【コメント】
曾祖母のウイニングカラーズは繁殖セールに出ていた馬で、当時の値段は410万ドル。私はその場にいたので、芦毛のこの馬のことを良く覚えている。牝馬ながらケンタッキーダービーを勝った名牝で、その年の3歳牝馬チャンピオンに輝いた。娘のゴールデンカラーズが日本に輸入され、クイーンC2着などを含む3勝をマーク。その子のチアフルスマイルがキーンランドCを制している。「すごい血統」と評価していいレベルだろう。父アドマイヤオーラは少し微妙だが、ブエナビスタの半兄という血筋。化けても不思議はないか。


※日曜阪神5R 芝1800m※
エンペラーズベスト 牡2
馬主:(株)グリーンファーム
厩舎:(栗)西園正都
父:ワークフォース
母:チャイナドール(母父:スペシャルウィーク)


【馬名の意味・由来】
皇帝のお気に入り。父父名、母名より連想

【コメント】
アーネストリーの母として知られるレットルダムールは、この馬の祖母であるダイナチャイナの産駒。切れよりも持久力を武器にしている血統と考えていいだろう。母父のスペシャルウィークはブルードメアサイアーとして実績を残しており、自身の成績がそうだったように2000m以上の距離で良さが出てくるタイプを出している。母系にサドラーズウェルズがいるワークフォースも距離延長に対する不安のない馬。サンデーサイレンス系のような素軽さはないだろうが、この母系の良さであるしぶとさを増幅させてくれるはずだ。


【中京デビュー】

※日曜中京5R 芝2000m※
ステイフーリッシュ 牡2
馬主:(有)社台レースホース
厩舎:(栗)矢作芳人
父:ステイゴールド
母:カウアイレーン(母父:キングカメハメハ)


【馬名の意味・由来】
常識に囚われるな。有名なスピーチから。父名より連想

【コメント】
母カウアイレーンは安田記念などを制したブラックホーク、NHKマイルCを勝ったピンクカメオの半妹。兄姉のようなビッグレースは勝てなかったが、5勝をマークした活躍馬で、父がキングカメハメハなら繁殖としての価値は相当に高い馬だと思う。ディープインパクトを配合した2頭の姉は結果を残せなかったが、2つ上のエクスプレスレーンは400キロしかない小柄な馬で、1つ上のジッパーレーンはデビューそのものが遅かった。今回は父がステイゴールドに替わっているが、サンデーサイレンス系とはニックスの間柄。一発があっていい。

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