【11月11日・12日新馬戦】日本を代表する血統馬 2017年新馬

【東京デビュー】

※土曜東京5R 芝2000m※
エストスペリオル 牡2
馬主:(有)社台レースホース
厩舎:(美)堀宣行
父:ディープインパクト
母:メイキアシー(母父:Sadler's Wells)


【馬名の意味・由来】
優れている(ラテン語)

【コメント】
半兄のブラヴィッシモは5勝を挙げ、阪急杯では3着に好走している馬。ただし、この馬の活躍は父がファストネットロックであることが大きいと思う。母父がサドラーズウェルズで、祖祖父はダルシャーンという血統は重く、ゆえにヴィクトワールピサを配合した2頭の兄は少しジリッぽいタイプに出ていた。本来はスピード血統との相性がいいとされるディープインパクトだが、それは軽い芝で競馬が行われている日本に限られた話。今年のレーシングポストTを勝ったサクソンウォリアーの母父はサドラーズウェルズ産駒のガリレオ。この血統で活躍するようなら、欧州遠征でも結果を出せるディープインパクト産駒となるかもしれない。


※日曜東京5R 芝1600m※
ウィキッドアイズ 牝2
馬主:(有)サンデーレーシング
厩舎:(美)手塚貴久
父:オルフェーヴル
母:ウィキッドリーパーフェクト(母父:Congrats)


【馬名の意味・由来】
いたずらっぽい目

【コメント】
ホープフルSを勝ったハートレーの半妹で、エーピーインディを父に持つコングラッツ産駒の母ウィキッドリーパーフェクトはアメリカのGI勝ち馬。なかなかの血統を持っているが、その本質はパワータイプ。ゆえにディープインパクトの素軽さが必要だったわけで、それがハートレーという重賞勝ち馬を輩出する呼び水になった。今回のポイントは父がオルフェーヴルに替わっていること。オルフェーヴルはディープインパクトよりも重厚性があるイメージで、この血統との掛け合わせだと軽さが足りなくなる可能性がある。ちなみにこの馬は芦毛だが、これは同じ芦毛だった母からの影響で、さらに言えば、5代前にいるカロの影響と言えるだろう。


【京都デビュー】

※日曜京都4R 芝1600m※
フィニフティ 牝2
馬主:(有)キャロットファーム
厩舎:(栗)藤原英昭
父:ディープインパクト
母:ココシュニック(母父:クロフネ)


【馬名の意味・由来】
希語で「輝く石」の意のロシアのエナメル細工。母名より。輝く活躍を

【コメント】
父がディープインパクト、母はココシュニック。重賞勝ちは富士Sだけだが、天皇賞(秋)と大阪杯で2着があるステファノスの全妹という血統馬になる。母父のクロフネは産駒のほとんどがダートで活躍している種牡馬で、祖母のゴールドティアラは地方交流GIのマイルCS南部杯を筆頭にダートの重賞を5勝。1800mのレースも勝っているが、シーキングザゴールドを父に持つ彼女の適性は短距離にこそあったと考えていい。ディープインパクトを父に迎えたのはステファノス以来。ステイゴールドやハーツクライでは、この血統に軽さを加えられないのだろう。この配合なら期待していいはずだ。


※日曜京都5R 芝1800m※
シーリア 牝2
馬主:(有)キャロットファーム
厩舎:(栗)角居勝彦
父:キングカメハメハ
母:シーザリオ(母父:スペシャルウィーク)


【馬名の意味・由来】
シェイクスピア作「お気に召すまま」の登場人物名より。母名より連想

【コメント】
菊花賞、ジャパンCを勝ったエピファネイアの半妹で、朝日杯FSを勝ったリオンディーズの全妹。母のシーザリオも日米のオークスを勝った名牝という日本を代表する血統馬だ。この血統は牡馬の活躍が多く、これまでに生まれた2頭の牝馬はともに結果を出せていない。この馬が活躍してくれるようなら、シーザリオの後継繁殖として、大きな期待を背負うことになるだろう。シーザリオはハビタットのスピードにサドラーズウェルズの重厚さを乗せ、最後にスペシャルウィークのしなやかを加えた血統構成になっている馬。サンデーサイレンス系とのニックスを持つキングカメハメハとの相性がいいのも必然で、キングカメハメハ産駒のルーラーシップあたりとでも素晴らしい仔が出そうだ。


ダノンフォーチュン 牡2
馬主:(株)ダノックス
厩舎:(栗)大久保龍志
父:ディープインパクト
母:ペニーズフォーチュン(母父:Storm Cat)


【馬名の意味・由来】
冠名+幸運。幸運をもたらす活躍を期待して

【コメント】
キズナ、ラキシス、サトノアラジンなど、すでに母父ストームキャットのディープインパクト産駒は結果が出ている。同馬もその流れを汲む馬で、実際に全兄のダノンブライトは2勝をマーク。大物ではないが、しっかりと勝ちあがっている点は評価すべきだろう。ただし、母系の血統はかなり古く、5代前にいるエルバジェが種牡馬生活に入ったのは1960年。代表産駒がシーホークと聞けば、その古さがわかってもらえるだろう。同様に母系の5代前にいるプリンスリーギフトはトウショウボーイの父であるテスコボーイの父。配合のイメージは付きやすいが、それほど新しくない血統というのが少し引っ掛かる。


ポートフィリップ 牡2
馬主:(有)シルクレーシング
厩舎:(栗)梅田智之
父:ハーツクライ
母:アドマイヤテレサ(母父:エリシオ)


【馬名の意味・由来】
メルボルンを囲む湾の名前

【コメント】
オーストラリアGIのコーフィールドCを勝ったアドマイヤラクティの全弟だが、その兄の日本での重賞勝ちはダイヤモンドSのみで2着もアルゼンチン共和国杯と阪神大賞典。日本の競馬ではスピード不足になりやすく、2000mまでの距離で賞金を加算していくことが必要なクラシック路線では苦労しそうなイメージがある。母父のエリシオは凱旋門賞で、父にフェアリーキングなのでスピードはかなりありそうだが、日本の競馬に思ったほどフィットせず、少しジリッぽいところもある。そこまで切れるというイメージのないハーツクライとの配合では、それを解消しきれないなのではないか。

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