競馬界でも“最強”と噂される眼力で、週末レースの有力馬をジャッジ!

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  • 2018年重賞出走予定馬

    【10月21日(日)】菊花賞

    エポカドーロ 牡3 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)藤原英昭 父:オルフェーヴル 母:ダイワパッション(母父:フォーティナイナー) 体型的にはマイルから中距離まで。今回の出走馬の中で、距離の限界を最も感じる馬と言えるかもしれない。母系がスピード血統。ゆえにキタサンブラックの名を出されることもあるようだが、あの馬は血統面に不安があっても、それをクリアして不思議のない胴伸びの体をしていた。今回のエポカドーロと決定的に違う面はそれだ。ただし、距離面に関する不安を考えなければ、間違いなく素晴らしい馬と言える。顔が小さく見えるほどに発達した首回りの筋肉と盛り上がったトモ。このバランスがしっかりと取れている。ダービー2着が能力のみで克服したものであるのなら、今回も軽視はできないかもしれない。 ブラストワンピース 牡3 騎手:池添謙一 厩舎:(美)大竹正博 父:ハービンジャー 母:ツルマルワンピース(母父:キングカメハメハ) 新潟記念に出走したときは、まだキ甲が抜け切っておらず、背中のラインにメリハリを感じなかったのだが、キ甲がしっかりと出ている今回は、まるで別の馬のようなシルエット。2か月程度で馬がここまで変わるものか、と驚いている。本質的には長距離タイプではないだろう。背中が短いだけでなく、筋肉の付き方は母父キングカメハメハの産駒による見られるマッチョ系。だが、心肺能力の高さを示す豊富な胸囲は、その不安を補って余りあるもの。トモが少し薄く見えてしまうのも、前が他の馬よりも発達しているからだ。今回がダメと言うわけではないが、来年の中距離路線では相当な活躍ができそう。 ジェネラーレウーノ 牡3 騎手:田辺裕信 厩舎:(美)矢野英一 父:スクリーンヒーロー 母:シャンハイロック(母父:ロックオブジブラルタル) 父のスクリーンヒーローは有馬記念を勝ったゴールドアクターを輩出するなど、様々なタイプの馬を出しており、この父系から距離の不安を考える必要はない。ただし、この馬の毛色は青鹿毛。母系の影響が強いのだとすれば、これは距離の適性を改めて考え直す必要があるだろう。なぜなら同馬の首の長さ、腹構えなどを見ると、適性は中距離にあるような印象を持ったからだ。この馬の成績を振り返ると崩れているのはダービーのみ。展開うんぬんではなく、距離の壁に泣いた可能性もあるのではないだろうか。ちなみに状態自体はすこぶる良さそうだ。馬体の張りは特に目立っている。 エタリオウ 牡3 騎手:M.デムーロ 厩舎:(栗)友道康夫 父:ステイゴールド 母:ホットチャチャ(母父:Cactus Ridge) 春よりもずいぶんとパワーアップした姿で秋を迎えたものだ。キ甲がしっかりと出ているだけでなく、腹構えもずいぶんとしっかりしている。多少、余裕を残しているように見えるくらいだが、これは追い切ることですっきりとしてくるレベル。むしろ、強い負荷をかけられる状態であることをプラスと考えたい。発達した前の部分に比べると、トモが少し薄く見えるかもしれないが、これはサンデーサイレンス系の馬によく見られる傾向で、それほど気にする必要がない。むしろ、長い距離への適性を感じさせる部分と考えることもできそうだ。 メイショウテッコン 牡3 騎手:松山弘平 厩舎:(栗)高橋義忠 父:マンハッタンカフェ 母:エーシンベロシティ(母父:Lemon Drop Kid) 母父のレモンドロップキッドはキングマンボの産駒。この系統の影響が強ければ、もう少しマッチョな中距離体型になっていいはずだが、全体的にスラッと見せるこの馬の体型にキングマンボ系の影響は感じない。父マンハッタンカフェ同様の長距離タイプだと思う。スラッとはしているものの、キ甲もしっかりと抜け、必要な場所には筋肉も付いている。アバラ骨がうっすらと出た腹回りも好印象で、今回をピークに持ってきた仕上がりと私は判断している。 フィエールマン 牡3 騎手:C.ルメール 厩舎:(美)手塚貴久 父:ディープインパクト 母:リュヌドール(母父:Green Tune) いかにもディープインパクト産駒らしい馬体の持ち主で、牝馬のような薄さを感じるが、ディープインパクト産駒はこれでいいし、前走時と比較すれば、これでも肉付きはいいほど。全体的なバランスは抜群で、キャリアの浅さを感じさせない完成度を感じる。1月の早生まれであることが、その理由ではないかと私は考えている。柔らかい繋はサンデーサイレンス系のそれ。長距離を走る馬であれば、もう少し胴が長いほうがいいのだが、ディープインパクトの産駒であれば、このような馬体であっても克服してしまいそうな気がする。 コズミックフォース 牡3 騎手:浜中俊 厩舎:(美)国枝栄 父:キングカメハメハ 母:ミクロコスモス(母父:ネオユニヴァース) 首の長いところは長距離向きのように思えるが、胸前などのしっかりとした筋肉は中距離を得意とするキングカメハメハ産駒のそれ。ゆえに判断が難しいところだ。間違いなく言えることは、ネオユニヴァースの影響を強く受けた柔らかい繋。この馬の最大の武器は瞬発力であり、それを活かせる状況になることが望ましい。もうひとつは馬体のバランスの良さ。これは生まれつきのもので、キ甲がそこまで抜け切っていないにもかかわらず、前後のバランスもしっかりと取れている。本格化すれば、かなりの活躍ができそうだ。 グロンディオーズ 牡3 騎手:J.モレイラ 厩舎:(美)田村康仁 父:ルーラーシップ 母:シェリール(母父:サンデーサイレンス) ルーラーシップの産駒はキ甲の抜けが遅いと思っていたのだが、この馬はキ甲がしっかりと発達。ここの部分は問題ない。ただし、しっかりとした筋肉を持っているかと言えば、それはまた別の話。一つひとつの筋肉の盛り上がりがそれほどでもないせいか、全体的にボヤけて見せるのだ。530キロ前後もの馬体重がある馬だが、パワフルさはほとんど感じず、むしろひ弱な印象すらある。4月の遅生まれで成長途上なのかもしれない。 ステイフーリッシュ 牡3 騎手:藤岡佑介 厩舎:(栗)矢作芳人 父:ステイゴールド 母:カウアイレーン(母父:キングカメハメハ) 前走時は放牧明けにもかかわらず、少し馬体が薄く見えたし、トモの盛り上がりもひと息。まるで牝馬のようだ、との感想を述べたと思うが、ひと叩きした今回は食いがいいのか、前走時よりも腹回りがフックラとしたように思える。牡馬にしては細身のタイプ。これは好材料と言っていいだろう。とはいえ、他の馬と比較してしまえば、まだ筋肉の付き方や量が物足りない事実は変わらず、もう少し成長が欲しい状況であることは確か。ステイゴールド、キングカメハメハ、シルヴァーホークの血統は長距離。レースへの適性はありそうだが。 グレイル 牡3 騎手:岩田康誠 厩舎:(栗)野中賢二 父:ハーツクライ 母:プラチナチャリス(母父:Rock of Gibraltar) キ甲が抜け切っておらず、クビからトモまでのラインが一直線。メリハリのない馬体となってしまっている。キ甲がもう少し発達してくれないと、全体的な肉付きやバランスが整ってこないだろうし、腰が甘い印象も残ってしまう。トモの部分も少し薄過ぎるのではないだろうか。もっとも、この薄いトモを理由に同馬の適性は長距離と考えることもできそうだが、それを考慮しても物足りない気がする。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

  • 2018年重賞出走予定馬

    【10月14日(日)】秋華賞

    アーモンドアイ 牝3 騎手:C.ルメール 厩舎:(美)国枝栄 父:ロードカナロア 母:フサイチパンドラ(母父:サンデーサイレンス) オークス出走時との比較で多少のゆとりは感じるが、輸送で減ることを考えれば、すでに態勢は整ったと言える。少なくとも、太めが残っている印象はない。春よりもキ甲は出てきているが、まだ完全に出きったとまでは言えず、成長の余地を十分に残した馬体。父ロードカナロア、母フサイチパンドラはともに古馬となってから大成した馬で、アーモンドアイ自身も血統通りの晩成タイプだとすれば、とてつもない馬になる可能性がある。 プリモシーン 牝3 騎手:北村宏司 厩舎:(美)木村哲也 父:ディープインパクト 母:モシーン(母父:Fastnet Rock) 馬体に関しては文句のつけるところがない。4月生まれでありながら、キ甲が十分に盛り上がり、すでに完成の域に入っている。胸前のボリューム、トモの盛り上がりともに3歳牝馬と思えないものだ。ただし、それは距離に関しての課題を何も考えなければ…という注釈付き。他の馬よりも明らかに短い首、詰まり気味の胴はマイラータイプのそれで、多少のことなら父ディープインパクトがクリアしてくれそうな気もするが、現実的に1600mの経験しか距離の経験がない。不安材料と言えるだろう。 サラキア 牝3 騎手:池添謙一 厩舎:(栗)池添学 父:ディープインパクト 母:サロミナ(母父:Lomitas) ディープインパクト産駒らしい馬体の薄さをあまり感じさないタイプ。それほど馬格があるわけではないのに、芯が入った印象を与えているのは首から肩周りの肉付きが良く、腹構えもしっかりとしているからだろう。キ甲がまだ抜けていない段階で、これだけ逞しく見せるのだから、古馬になればさらに良くなりそうだ。トモの形と柔らかい繋にはディープインパクトの特徴が出ており、これが瞬発力を生む理由になっている。 ラッキーライラック 牝3 騎手:北村友一 厩舎:(栗)松永幹夫 父:オルフェーヴル 母:ライラックスアンドレース(母父:Flower Alley) 基本的なことを言えば、放牧帰りの馬はフックラとした体で戻ってくることが望ましく、動かせない時期があった馬であれば、多少の脂肪が残っているくらいでいい。だが、今回のこの馬はすでにアバラ骨が浮き、腹回りのラインもスッキリし過ぎているほど。帰厩後の追い切りはなかなかハードで、ゆえに体が出来上がっているのであれば問題ないのだが、休ませている時期に食いをセーブしていたとするなら、それは減点材料になるだろう。 カンタービレ 牝3 騎手:武豊 厩舎:(栗)中竹和也 父:ディープインパクト 母:シャンロッサ(母父:Galileo) 休み明けの前回のほうがアバラ骨は浮いて見えるくらいで、今回のほうが腹回りのラインはフックラしている。臨戦態勢は整ったと考えていい仕上がりだ。小柄なディープインパクト産駒は多いが、この馬は胸前にもトモの部分にもそれなりのボリュームがあり、これは母父のガリレオから来るものかもしれない。ガリレオの血統は様々なタイプの馬がおり、フランケルのような筋肉質なタイプもいるからだ。ちなみに同馬の一番の良さは首回りの肉付き。 ミッキーチャーム 牝3 騎手:川田将雅 厩舎:(栗)中内田充正 父:ディープインパクト 母:リップルスメイド(母父:Dansili) 少し薄い印象を受ける馬体をしているが、ディープインパクトの牝馬なら問題ないだろう。繋の柔らかさやトモの格好などは、いかにもディープインパクト産駒といった雰囲気があり、キ甲の部分も盛り上がっている。夏の上がり馬でも完成度が決して低くない。アバラがうっすらと浮き上がっているが、決して細い印象はなく、必要な箇所はしっかりとした筋肉が付いており、馬体にも十分な張りがある。好仕上がりと言えそうだ。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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    【10月7日(日)】毎日王冠

    アエロリット 牝4 騎手:J.モレイラ 厩舎:(美)菊沢隆徳 父:クロフネ 母:アステリックス(母父:ネオユニヴァース) 芦毛で馬体の輪郭がわかりにくいのは毎度のこと。ただし、この馬の発達したトモは誰の目にも明らかで、それは牝馬のレベルをはるかに超越している。クロフネの産駒らしいしっかりとした馬体でありながら、硬さを感じないのは母父のネオユニヴァースの影響も受けているからだろう。馬体に十分な厚みがあり、4歳の秋を迎えて充実期に入っている印象を受ける。 ケイアイノーテック 牡3 騎手:藤岡佑介 厩舎:(栗)平田修 父:ディープインパクト 母:ケイアイガーベラ(母父:Smarty Jones) 体型的にも長い距離に向いた馬ではないが、母父スマーティジョーンズはイルーシヴクオリティーの産駒でも距離をこなす。中距離までなら十分に克服できるはずだ。他の馬との比較で頼りなく感じる部分も少なくないが、まだ3歳の秋。むしろ、今後の成長に期待できる体と見たい。 サトノアーサー 牡4 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ディープインパクト 母:キングスローズ(母父:Redoute's Choice) 横から見た馬体は完全に正方形。この馬に関しては常に思うことだが、父のディープインパクトに似ている部分がほとんどなく、それは成長とともにハッキリしているように感じる。力感のある胸前としっかりとした腹構え、盛り上がったトモのすべては母父のリダウツチョイスや母父父デインヒル、母系の3代前にいるヌレイエフなどの影響を感じるものだ。そのイメージよりも距離の壁はあるはず。 キセキ 牡4 騎手:川田将雅 厩舎:(栗)中竹和也 父:ルーラーシップ 母:ブリッツフィナーレ(母父:ディープインパクト) ルーラーシップの産駒全般に言えることかもしれないが、キ甲の抜けがひと息で、遅生まれのこの馬はその傾向が特に顕著。春のように背中のラインが沈んでいない点は評価できるが、4歳秋の牡馬にしては完成度が低い。胸前のボリュームと比例して首さしから背中のラインがしっかりとしてくれば、馬も変わってくると思う。腹回りの部分に少し余裕があるのも気掛かり。 ステルヴィオ 牡3 騎手:C.ルメール 厩舎:(美)木村哲也 父:ロードカナロア 母:ラルケット(母父:ファルブラヴ) 春よりもキ甲が少し出てきた印象もあるが、それ以外はほとんど変わらない。1月の早生まれで完成も早いのだろう。当時からバランスの取れた馬。体型的には2000m以上の距離をこなしても不思議はないが、2000mまでが守備範囲の血統。その血には逆らえないということだろうか。トモの形はサンデーサイレンス系のそれで、ここが末脚の切れを生んでいる理由となっている。 ステファノス 牡7 騎手:福永祐一 厩舎:(栗)藤原英昭 父:ディープインパクト 母:ココシュニック(母父:クロフネ) ディープインパクトの産駒だが、その影響を感じるのは柔らかい繋の部分くらいで、それ以外の筋肉質な体は母系から影響を受けたもの。父がクロフネで祖母がゴールドティアラ。馬体のほとんどの部分はダート馬のようだ。すでに7歳ということもあり、キ甲もしっかりと抜け、腹構えもしっかりしている。少し余裕がある気もするが、東京への輸送で絞れる分を計算しているのだろう。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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    【9月30日(日)】スプリンターズS

    ファインニードル 牡5 騎手:川田将雅 厩舎:(栗)高橋義忠 父:アドマイヤムーン 母:ニードルクラフト(母父:Mark of Esteem) 母系にいるダルシャーンは長距離向きの種牡馬だが、その面影がまるで感じられない。背中が短く、トモの張りもかなり大きい。胸前の筋肉が盛り上がった姿は、いかにもスプリンターと言うべきもので、これらのすべてはアドマイヤムーン産駒の特徴であり、アドマイヤムーンの父であるエンドスウィープの特徴でもあるものだ。体調に関して言えば、毛ヅヤの良さは前走同様。シャープになった腹回りに使われた上積みを感じる。 ナックビーナス 牝5 騎手:J.モレイラ 厩舎:(美)杉浦宏昭 父:ダイワメジャー 母:レディトゥプリーズ(母父:More Than Ready) 牝馬と思えないほどにキ甲の部分が盛り上がっており、いずれのパーツも非常にたくましい。特に胸前の盛り上がりと発達したトモは、今回の出走馬でも屈指の存在。母父モアザンレディの産駒はオーストラリアで何度も見ているが、その産駒に共通していたパワーをこの馬にも感じている。いずれにしろ、短距離に特化した馬体の馬だ。 レッドファルクス 牡7 騎手:戸崎圭太 厩舎:(美)尾関知人 父:スウェプトオーヴァーボード 母:ベルモット(母父:サンデーサイレンス) 少しトモの位置が低い感じで、イメージ的にはスプリンターではない馬体。この馬もエンドスウィープ系の馬だが、前述したトモの部分は他のエンドスウィープ系の馬に比べるとかなり薄く、首回りの筋肉もそれほど盛り上がっていない。7歳の牡馬にも関わらず、キ甲の部分の盛り上がりもそれほどなく、全体的にもっさりと見せる。 セイウンコウセイ 牡5 騎手:池添謙一 厩舎:(美)上原博之 父:アドマイヤムーン 母:オブザーヴァント(母父:Capote) ファインニードルと同じアドマイヤムーンの産駒。その特徴は非常に似通っており、この馬も胸前の筋肉のはっきりとした盛り上がりと厚みのあるトモ、十分に発達したキ甲と短距離馬らしい短い背中が特徴の馬になっている。母父がカポーティのこの馬のほうが、短距離色が強いと言えるかもしれない。休み明けでもスッキリとした腹回り。完璧に仕上がっている。 レッツゴードンキ 牝6 騎手:岩田康誠 厩舎:(栗)梅田智之 父:キングカメハメハ 母:マルトク(母父:マーベラスサンデー) 少しくすんで見えた前走時に比べれば、毛ヅヤと馬体の張りは良化しているように思える。本来、6歳の牝馬に大きな期待をするのは酷なのだが、筋肉の張りや背中のラインに衰えは感じられず、牝馬らしくない逞しい胸前とトモの盛り上がりは以前のまま。腹回りに多少の余裕は感じるものの、これはハードな追い切りと中山までの長距離輸送で解消するものと思う。 アレスバローズ 牡6 騎手:藤岡佑介 厩舎:(栗)角田晃一 父:ディープインパクト 母:タイセイエトワール(母父:トニービン) ディープインパクトにトニービンという血統構成を聞けば、足長のスラッとした体を思い浮かべそうなものだが、この馬は首も胴が短く、いかにも短距離馬といった体型。毛色は黒鹿毛でも母系にいるヘクタープロテクターの影響が出ているタイプだ。セールスポイントはほどよい繋の角度。これが瞬発力を生み出しているのだろう。トモの形はマイラーのそれだ。 ダイメイプリンセス 牝5 騎手:秋山真一郎 厩舎:(栗)森田直行 父:キングヘイロー 母:ダイメイダーク(母父:ダンスインザダーク) すでにキ甲が拔け、完成形に近い馬体をしているが、それだけに1000mを得意にしているという点が不思議。母父ダンスインザダークの影響を感じるスラッとした体型で、あまりボリュームのないトモの部分に牝馬らしい線の細さを残している。私には距離をこなす馬のそれに見えるのだが…。前走から大きく変わった点はなく、これまでの状態は維持できていると思う。 ラブカンプー 牝3 騎手:和田竜二 厩舎:(栗)森田直行 父:ショウナンカンプ 母:ラブハート(母父:マイネルラヴ) 3歳牝馬にしてはキ甲がすでに拔けており、まずまずの完成度を誇っている。トモのボリュームは同じ厩舎のダイメイプリンセスよりもあるくらいで、祖父のサクラバクシンオーや母父マイネルラヴにも近い力強さを持っている馬だ。夏にレースを使っている馬だが、腹回りが少し薄くなっているくらいで、毛ヅヤや馬体の張りは落ちていない。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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    【9月23日(日)】神戸新聞杯

    ワグネリアン 牡3 騎手:藤岡康太 厩舎:(栗)友道康夫 父:ディープインパクト 母:ミスアンコール(母父:キングカメハメハ) あばら骨がうっすらと浮いた状態で、休み明け初戦から動ける仕上がり。それほど馬格はないが、見た目に筋肉質でディープインパクトよりも母父のキングカメハメハに近い体付きになってきた。それほど胴は長くなく、適性は中距離にあると思うが、3歳のうちは才能のみで対応できるもの。ダービーを制しているように、今回も2400mの距離に対する不安は考えなくてよさそうだ。ひと夏を越えてもトモの高い面はあまり変わっていない。 エポカドーロ 牡3 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)藤原英昭 父:オルフェーヴル 母:ダイワパッション(母父:フォーティナイナー) 少し余裕を残した腹回りをしており、ここが目標というよりも、先を見据えた仕上がりに見える。ただし、その状況であっても春からの成長を感じる部分はあり、それは一段と逞しくなった首周り。ここの盛り上がりは相当だ。胴が詰まった馬体は母父のフォーティナイナーの影響を感じるもので、距離的に限界がありそうにも思えるが、同世代が相手のレースなら、こなしてしまうだろう。トモが少し薄く見えるのはボリュームのある腹回りとの比較であって、筋肉量は十分に足りている。 エタリオウ 牡3 騎手:M.デムーロ 厩舎:(栗)友道康夫 父:ステイゴールド 母:ホットチャチャ(母父:Cactus Ridge) 少し立ち繋に見える面はあるが、首から肩にかけてのライン、その部分から背中のかけてのラインが非常に素晴らしく、また腹構えもしっかりとしているので、450キロ台の馬に見えないくらいの逞しさを感じる。非常にいい馬だ。父はステイゴールドだが、そこまで馬体に伸びがあるわけではなく、決して長距離仕様の作りでないことは覚えておきたい。母系にいるブロードブラッシュやヘネシーがスピードタイプのイメージを与えているのではないか。 メイショウテッコン 牡3 騎手:松山弘平 厩舎:(栗)高橋義忠 父:マンハッタンカフェ 母:エーシンベロシティ(母父:Lemon Drop Kid) キ甲がしっかりと抜け、一つひとつのパーツの盛り上がりも十分。少し背中が短いようにも感じるが、これは3000mをイメージした場合の印象であって、全体のバランスが取れた素晴らしい馬体をしている馬だ。イメージとしては父のマンハッタンカフェよりも母父のレモンドロップキッドに近いように思う。適性は中距離だろう。少し立ち気味の繋ではあるが、気になるほどではなく、馬場が渋ったときは有利に働くくらいのイメージで考えておけばいい。 ゴーフォザサミット 牡3 騎手:蛯名正義 厩舎:(美)藤沢和雄 父:ハーツクライ 母:ラグジャリー(母父:Storm Cat) 母父は短距離系のストームキャットだが、この馬のイメージはほとんどなく、いかにも長距離馬といった感じの首の長さや背中のラインをしている。筋肉の量は十分だが、短距離馬のそれのように盛り上がっておらず、それは同じサンデーサイレンス系×ストームキャットの配合だったキズナやサトノアラジンなどと違う部分。前記2頭の父はディープインパクトだが、この馬はハーツクライ。これがいいほうに出ているのかもしれない。 ステイフーリッシュ 牡3 騎手:川田将雅 厩舎:(栗)矢作芳人 父:ステイゴールド 母:カウアイレーン(母父:キングカメハメハ) ダービーに出走したときよりもボリュームが出たように思えるが、牝馬のような線の細い馬体はあまり変わっておらず、今回もすでにあばら骨がうっすらと見えた状態になっている。これ以上は減ってほしくないし、次のレースに向けてダメージの残る競馬もしたくないところだ。トモの薄さも牝馬のようで、ここはもう少しボリュームの欲しい部分。同じステイゴールド産駒で450キロ台のエタリオウと比べると、少し頼りなく見えてしまう。 タイムフライヤー 牡3 騎手:和田竜二 厩舎:(栗)松田国英 父:ハーツクライ 母:タイムトラベリング(母父:ブライアンズタイム) 腹をボテッと見せるのはブライアンズタイムの影響で、このような腹構えでも芝で走る馬はいるので気にする必要はないだろう。私が問題視するのは後ろ脚の部分だ。どこかモッサリとしているというか、推進力に欠ける立ち方をしている。ハーツクライ産駒に多いトモの甘さとは別の種類のもので、もしかしたらダート向き──と思わせる大きな理由といっていい。母はダートで活躍したタイムパラドックスの全妹。その影響が強いのだろう。芝の瞬発力勝負には向かないタイプだと思う。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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    【9月17日(月)】セントライト記念

    レイエンダ 牡3 騎手:C.ルメール 厩舎:(美)藤沢和雄 父:キングカメハメハ 母:ラドラーダ(母父:シンボリクリスエス) キャリアが浅いためか、まだ馬体が完成しきれておらず、腹構えなどは牝馬のような印象を受けるほどだ。首の長さ、肩周りなどの雰囲気は父のキングカメハメハではなく、母父のシンボリクリスエスの影響を感じるもので、これは少し立ち気味の繋にも言えること。これまでのレースで見せてきたイメージと少し異なり、切れのみを武器にするタイプではないと思う。 ギベオン 牡3 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)藤原英昭 父:ディープインパクト 母:コンテスティッド(母父:Ghostzapper) ディープインパクトの産駒と思えないほど、たくましい腹構えをしている馬。その体型、肉付きから受ける印象は母父のゴーストザッパーに近いものだ。非常に力強い体をしており、ゆえに中距離くらいがベストのイメージになるのだろう。ディープインパクトに似ている部分を探すなら、それはトモの部分だ。この馬の切れを生んでいるのも、このトモかもしれない。 ジェネラーレウーノ 牡3 騎手:田辺裕信 厩舎:(美)矢野英一 父:スクリーンヒーロー 母:シャンハイロック(母父:ロックオブジブラルタル) どこかが秀でて素晴らしいのではなく、全体的なバランスに良さを感じる馬。もう少しキ甲が抜けてくると、さらに良くなっていくと思うのだが、これだけバランスがいいと、全体的に底上げできるだろうという予測が付く。サンデーサイレンス系に近い馬体で、母系にいるロックオブジブラルタル、ストームキャットの影響はほとんど感じられない。 コズミックフォース 牡3 騎手:石橋脩 厩舎:(美)国枝栄 父:キングカメハメハ 母:ミクロコスモス(母父:ネオユニヴァース) 体の上の部分は父キングカメハメハに近い筋肉質。しっかりとした腹袋をしているだけでなく、胴もそこまで長くないので、本質的には中距離馬だと思う。柔らかい馬の多かったサンデーサイレンス系の中でも、特に繋の柔らかかったネオユニヴァースに近い足元をしており、これが瞬発力を生む要因になっているのだろう。東京のようなコースに向きそうな馬。 グレイル 牡3 騎手:岩田康誠 厩舎:(栗)野中賢二 父:ハーツクライ 母:プラチナチャリス(母父:Rock of Gibraltar) 毛ヅヤは非常にクリアで、体調自体に問題はないように見えるが、少し余裕を感じる腹回り。先を見据えた仕上げ、もしくは長距離輸送を考えた体付きをしている。ただし、その余裕のある状態であるにもかかわらず、トモのボリュームが少し足りない。キ甲がすでに盛り上がり、ある程度の域まで完成しているのであれば、これはマイナス評価になってしまうだろう。 オウケンムーン 牡3 騎手:北村宏司 厩舎:(美)国枝栄 父:オウケンブルースリ 母:ムーンフェイズ(母父:エリシオ) 父のオウケンブルースリはジャングルポケットの産駒。ゆえにもう少し胴に伸びがあってよさそうなもので、牡馬にしては全体的な肉付きも足りない。言い方は悪いかもしれないが、牝馬のようにこじんまりと見えるのは気になる材料だ。母父のエリシオは凱旋門賞馬だが、思ったほどの影響力を見せられなかった。その遺伝力の弱さが、この馬の馬体にも出ている気がする。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

  • 2018年重賞出走予定馬

    【9月9日(日)】京成杯AH

    ロードクエスト 牡5 騎手:三浦皇成 厩舎:(美)小島茂之 父:マツリダゴッホ 母:マツリダワルツ(母父:チーフベアハート) 昨年よりもボリュームを増しているように見えるが、それがいいことかどうかの判断はしにくい。個人的には肉付きが良すぎるように感じるし、もしかしたら太め残りの可能性もある。マツリダゴッホの産駒で、チーフベアハート、リアルシャダイが母系にいる馬だが、首や胴にそこまでの伸びがなく、マイラータイプの体をしている。 ヤングマンパワー 牡6 騎手:石橋脩 厩舎:(美)手塚貴久 父:スニッツェル 母:スナップショット(母父:サンデーサイレンス) リダウツチョイスの系統はかなりマッチョで、肩回りなどの盛り上がりは常軌を逸するほどだが、リダウツチョイス産駒のスニッツェルを父に持ちながら、この馬はそこまで筋肉隆々ではなく、どちらかというとトモが低くてスラっと見せている。母父にいるサンデーサイレンスの影響を感じるタイプで、ゆえに柔軟性があるのだろう。キ甲も出て完全に完成形の体付きだ。 ショウナンアンセム 牡5 騎手:池添謙一 厩舎:(美)田中剛 父:ジャングルポケット 母:ヴォラドーレス(母父:クロフネ) 父であるジャングルポケットもそうだが、母父であるクロフネもダート系の種牡馬ながら、スラっと見せるタイプ。この馬はその2頭に共通した体をしており、柔軟性がありそうな印象を受ける。決して筋肉質な馬体ではないが、必要な箇所の筋肉は十分な盛り上がりを見せており、またキ甲の出もいい。太めもまるでなく、いい状態をキープしていると言えそうだ。 ロジクライ 牡5 騎手:浜中俊 厩舎:(栗)須貝尚介 父:ハーツクライ 母:ドリームモーメント(母父:Machiavellian) あばら骨がうっすらと浮き、太めをまるで感じさせない仕上がり。なによりも目立っているのは毛ヅヤの良さで、体調はかなり良さそうだ。ハーツクライの産駒は胴の伸びた馬が多いのだが、この馬はそこまで伸びのあるタイプではなく、見た目にマイラータイプ。おそらくは母系のマキャベリアン、もしくはダンジグの影響のほうが強いのだとおもう。 ヒーズインラブ 牡5 騎手:藤岡康太 厩舎:(栗)藤岡健一 父:ハービンジャー 母:シーズインクルーデッド(母父:Include) 繋が短く、スナップを利かせて走りそうなタイプ。爪の形から道悪を苦にすることはないだろう。父ハービンジャーからの影響も感じるが、ダートでも走りそうなパワーは母系にいるブロードブラッシュの存在が大きいのではないだろうか。ただし、今回は少しもっさりとしているというか、皮膚に厚みを感じる。輸送で絞れてくることが条件になりそうだ。 ワントゥワン 牝5 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)藤岡健一 父:ディープインパクト 母:ワンカラット(母父:Falbrav) 牝馬ということを考えれば、これでいいのかもしれないが、あばら骨がすでに見えているだけでなく、腹回りの肉付きもギリギリ。トレセンにいる現状で早くも仕上がり過ぎているくらいに仕上がっている。中山への長距離輸送でガタッとこないかは心配だ。爪の形から道悪をプラスと考えることは難しく、理想はパンパンの良馬場だと思う。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

  • 2018年重賞出走予定馬

    【9月2日(日)】新潟記念

    ブラストワンピース 牡3 騎手:池添謙一 厩舎:(美)大竹正博 父:ハービンジャー 母:ツルマルワンピース(母父:キングカメハメハ) キ甲が抜けきっておらず、古馬との比較で成長途上の感は否めないが、まだ3歳の夏。この点については大きな減点材料としなくていいだろう。ただ、ダービーに出走した春よりもトモの肉付きがひと息で、前の部分のほうが勝ってしまっているように見える。腹回りにうっすらとアバラが浮いており、余裕残しで仕上げ切れていないというわけでもなさそうとあれば、夏負けで筋肉が落ちたという推測のほうが可能性は高いのではないか。 セダブリランテス 牡4 騎手:石川裕紀人 厩舎:(美)手塚貴久 父:ディープブリランテ 母:シルクユニバーサル(母父:ブライアンズタイム) 母父ブライアンズタイムにもかかわらず、腹回りのすっきりとした馬体をしている馬。パシフィックプリンセスの系統はブライアンズタイムと配合してもスラっと見せる馬が多く、ナリタブライアンやファレノプシスはその好例と言えた。同馬の馬体にもパシフィックプリンセスの影響が出ており、ディープインパクトよりもパワーのあるディープブリランテ産駒でありながら、重さをほとんど感じない。 グリュイエール 牡6 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)藤原英昭 父:ディープインパクト 母:ウィンターコスモス(母父:キングカメハメハ) 腹回りをすっきりと見せながら、要所の筋肉は盛り上がり、芦毛の馬のパロメーターでもある斑点もしっかりと出ている。ほぼ完璧と思えるほどの仕上がりだ。この母系にありがちな重さもなく、繋の角度も丁度いい。バランスの取れた非常にいい馬体をしていると思う。屈腱炎による2年以上の休養を余儀なくされた馬。立て直したスタッフの尽力を賞賛したい。 エンジニア 牡5 騎手:北村宏司 厩舎:(美)牧光二 父:Sea The Stars 母:ロリーフォードリー(母父:Oratorio) 大きな馬の出やすいシーザスターズにデインヒル系の配合。ボテっとしたという表現が合うほどに腹袋をしっかりと見せているのは、この血統構成の影響によるところが強いと思う。しかし、これは決して太めが残っているのではなく、あくまで体型によるもので、実際にあばら骨がうっすらと浮いている点に注目してほしい。単純なパワータイプではなく、もちろんダート向きといった印象もない。時計の速い芝に対応できるスピードを持っていると思う。 メートルダール 牡5 騎手:福永祐一 厩舎:(美)戸田博文 父:ゼンノロブロイ 母:イグジビットワン(母父:Silver Hawk) キ甲が十分に出ており、すでに完成された馬体の作りをしている。ゼンノロブロイの産駒らしい伸びはあるが、柔らかそうな繋を筆頭とした全体的な印象は、祖父であるサンデーサイレンスからの影響が強いのではないだろうか。ただし、夏場でありながら、3月の金鯱賞のときよりも腹回りをフックラと見せている点は注意が必要。秋を見据え、やや余裕残しの状態である可能性も考えたい。 ストーンウェア 牡6 騎手:蛯名正義 厩舎:(栗)吉田直弘 父:Birdstone 母:Antique Auction(母父:Geiger Counter) 体型的なものもあるかもしれないが、トモの尾の部分の筋肉が少し物足りないし、肩先が少し立ち気味に見えるのも気になる材料。すでに使ってきている馬でもあり、アバラがうっすらと浮いた状態ながら、ある部分の筋肉は盛り上がってもいるので、仕上がり途上というわけでもないだろう。もう6歳なので、これで完成形と思えるが、少しアンバランスな印象を受ける馬体だ。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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