競馬界でも“最強”と噂される眼力で、週末レースの有力馬をジャッジ!

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  • 2018年重賞出走予定馬

    【12月9日(日)】阪神JF

    シェーングランツ 牝2 騎手:武豊 厩舎:(美)藤沢和雄 父:ディープインパクト 母:スタセリタ(母父:Monsun) 胸前にそれなりの筋肉が付いているが、トモの部分には牝馬らしい薄さを残しており、全体的にスラッと見せる馬体。ディープインパクト産駒らしい体型で、フランケル産駒だった姉のソウルスターリングとはイメージの違うタイプと言えるだろう。マイル戦でも対応可能だが、距離が延びて良さが出る馬かもしれない。キ甲の発達もまずまずで、1月生まれらしいシルエットをしている。 ダノンファンタジー 牝2 騎手:C.デムーロ 厩舎:(栗)中内田充正 父:ディープインパクト 母:ライフフォーセール(母父:Not For Sale) 少し冬毛が出始めているが、これは時期的なものなので気にしなくていいだろう。トモと肩先のバランスは十分だが、キ甲の発達がひと息。そのためか背中の伸びが十分でないように見える。立ち気味の繋もポイントで、ディープインパクト産駒でも切れを武器にするタイプではないかもしれない。横から見た馬体は正方形。距離はマイルあたりまでだろうか。 クロノジェネシス 牝2 騎手:北村友一 厩舎:(栗)斉藤崇史 父:バゴ 母:クロノロジスト(母父:クロフネ) トモが少し薄めな馬体は「牝馬らしい」との表現がぴったり。これから成長していく馬ではないだろうか。父がバゴで母父はクロフネ。パワータイプが出ても不思議のない血統構成だが、そのイメージとは正反対の切れを感じさせる。これが面白いところだ。これから成長していく馬との表現はしたが、現状でも頼りない印象はなく、小柄でもまとまった馬体はしている。 プールヴィル 牝2 騎手:秋山真一郎 厩舎:(栗)庄野靖志 父:Le Havre 母:ケンホープ(母父:Kendargent) コンパクトではあるが、キ甲がかなり発達し、胸前にもトモにもボリュームが十分。丸みはあるが、太めではなく、馬体の張りも目立っている。今回の出走馬でも目立つ1頭ではないだろうか。父のルアーヴルはフランスのダービー馬で母系も長距離に適性があるはずの血統だが、体型的には短距離馬のそれ。意外性を感じる馬と言えるかもしれない。 ビーチサンバ 牝2 騎手:福永祐一 厩舎:(栗)友道康夫 父:クロフネ 母:フサイチエアデール(母父:サンデーサイレンス) クロフネ産駒らしくない軽さを感じる馬。母フサイチエアデールの印象に近く、特にトモの格好はサンデーサイレンス系の牝馬らしいものだが、決して頼りないわけではない。首から背中にかけてのラインは悪くなく、胸囲のほうも十分な厚みがある。足元をすっきりと見せているのも好印象だ。切れを武器にするタイプの馬だろう。 レッドアネモス 牝2 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)友道康夫 父:ヴィクトワールピサ 母:マチカネハヤテ(母父:サクラバクシンオー) 母父にサクラバクシンオーがいる血統背景だが、父のヴィクトワールピサの影響が強く出ているのか、脚の長い体型は長距離向きのそれ。メリハリのある筋肉の付き方に好印象をもてるだけでなく、飛節も足元も文句のつけるところがない。力強さを感じさせる1頭だが、問題は今回の距離だろう。本質的にはもう少し距離があったほうがいいように思う。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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    【12月2日(日)】チャンピオンズC

    ルヴァンスレーヴ 牡3 騎手:M.デムーロ 厩舎:(美)萩原清 父:シンボリクリスエス 母:マエストラーレ(母父:ネオユニヴァース) 肩先から胸前にかけての筋肉の発達は3歳馬と思えないほどのたくましさで、トモの部分のボリュームも十分にある。繋の柔らかさに母父ネオユニヴァースの影響を感じるが、ダート馬らしい厚みのある馬体はティンバーカントリーあたりの要素が強いのだろうか。この時期にしては毛ヅヤも良く、体調は良好と判断していいだろう。少し直飛気味のタイプではあるが、これで結果を出し続けている。不安要素とまではならないはずだ。 ケイティブレイブ 牡5 騎手:福永祐一 厩舎:(栗)杉山晴紀 父:アドマイヤマックス 母:ケイティローレル(母父:サクラローレル) キ甲はしっかりと出ているものの、胸前のボリュームと比較して首がやや細め。ダートを主戦場としている5歳の牡馬にしては力強さに少し欠ける馬体で、それは厚みに欠けるトモの部分にも言える。全体的なバランスもひと息で、パッと見ただけの印象では走る要素を見つけにくい馬だ。父アドマイヤマックス、母父サクラローレルのどちらにも似ていない不思議な馬体をしている。 サンライズノヴァ 牡4 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)音無秀孝 父:ゴールドアリュール 母:ブライトサファイヤ(母父:サンダーガルチ) 相対的に日本のダートは繋の立った馬が多く、この馬もその傾向に合致するタイプだが、全体的なバランスに優れているので、硬いというイメージを受けない。首から背中にかけてのラインが綺麗で、キ甲の部分の発達も十分。腹構えもしっかりしていて、要所の筋肉の盛り上がり方もいい。スラッと見せる馬体に距離不安は感じられず、むしろプラス材料にする可能性までありそう。 アンジュデジール 牝4 騎手:横山典弘 厩舎:(栗)昆貢 父:ディープインパクト 母:ティックルピンク(母父:フレンチデピュティ) キ甲が十分に発達し、肩先から胸前にかけての部分は牝馬と思えないほどの発達を見せている。一方で繋の部分は立ち気味で柔らかさに欠ける印象。ディープインパクト産駒の印象とは正反対の馬体をしている馬で、フレンチデピュティ、クラフティプロスペクターといった母系にいるダート馬の影響を強く感じるタイプだ。それは短めの首にも感じることで、スタミナよりもスピードを武器にしている馬だと思う。 サンライズソア 牡4 騎手:J.モレイラ 厩舎:(栗)河内洋 父:シンボリクリスエス 母:アメーリア(母父:スペシャルウィーク) 全体的に前が勝ったタイプの馬で、腰回りからトモにかけての部分は少し薄く見えるほど。長めの繋は母父のスペシャルウィークから影響を受けたものだろうし、首や脚の長い馬体はスペシャルウィークだけでなく、父シンボリクリスエスの影響もありそうだ。いずれにしろ、芝の長丁場でも走れそうな馬体をしていながら、ダートがメインになっているのは、父の産駒に共通して見られる硬さが同馬にもあるからだろう。 オメガパフューム 牡3 騎手:C.デムーロ 厩舎:(栗)安田翔伍 父:スウェプトオーヴァーボード 母:オメガフレグランス(母父:ゴールドアリュール) トモの部分の筋肉の付き方は素晴らしいが、パワフルな馬が多い今回の出走馬の中では異質の薄い馬体で、キ甲も完全に抜けきっていない。3歳馬でまだ成長途上の段階と考えたほうが良さそうだ。繋は立ち加減だが、硬いと感じるほどではなく、それ以上に薄さが気になる状態。力のいる馬場をこなすタイプではないだろうし、現状は切れを優先する競馬になると思う。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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    【11月25日(日)】ジャパンC

    アーモンドアイ 牝3 騎手:C.ルメール 厩舎:(美)国枝栄 父:ロードカナロア 母:フサイチパンドラ(母父:サンデーサイレンス) 秋華賞から1か月少しの時間しか経過していないが、そのわずかな時間でも大きな変化を感じる。まずはキ甲の部分。ここがグッと盛り上がり、首から胸前にかけての筋肉が一段と目立つようになってきた。これだけ胸囲がある牝馬はまれ。心臓が強い馬であることが容易に想像できる。それからトモの部分。ここも牝馬と思えないほどの張りがあり、かなりの力強さを感じさせるようになっている。なによりも素晴らしいのは、それらのパーツが個々に主張しているのではなく、高いレベルでバランスが取れていること。この馬を最初に見たときのイメージよりもはるかに力強く、また完成された馬になってきた。体の締まり具合を見れば、秋華賞よりも上の状態であることは一目瞭然。本当に素晴らしい。 シュヴァルグラン 牡6 騎手:C.デムーロ 厩舎:(栗)友道康夫 父:ハーツクライ 母:ハルーワスウィート(母父:Machiavellian) ハーツクライ産駒であり、実績も長距離に偏っているはずなのに、なぜか首が太くて短い。この馬の馬体を見て不思議に感じることのひとつであり、その特徴はハーツクライでなく、母系にいるマキャベリアン、ヌレイエフなどのスピード血統の影響を感じるもの。馬体だけで判断しにくい馬と言えるかもしれない。繋が少し立ち気味で、切れが要求される競馬には向かないタイプ。真価を発揮できるのは持久力戦になった場合だろう。適度に丸みはあるものの、腹回りを筆頭にシャープさは出てきており、仕上がりそのものに不足はないと思われる。 サトノダイヤモンド 牡5 騎手:J.モレイラ 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ディープインパクト 母:マルペンサ(母父:Orpen) 京都大賞典のときから変化はほとんどなし。それを前向きに考えるかどうかは見解の分かれるところだろう。すでに完成期を迎えた5歳の牡馬であることを念頭に入れた状態で馬体を見れば、3歳牝馬アーモンドアイとの比較でも薄さを感じさせる状況をどのように判断するべきか。元来が首や胴の長いタイプで長距離体型の馬であることは認めるが、この馬はディープインパクト産駒でありながら、スパッと切れる感じがしない。それなりの重厚さはあるものの、他を圧倒するほどのものでもない。この馬は1月の早生まれ。勢いがあった3歳時の迫力を取り戻すことは難しいのかもしれない。 キセキ 牡4 騎手:川田将雅 厩舎:(栗)中竹和也 父:ルーラーシップ 母:ブリッツフィナーレ(母父:ディープインパクト) 以前から完成度の高くない馬と伝えてきたが、それは5月生まれであることも関係していたと考えられる。他馬と比較してしまえば、まだまだ満足できるものでないとはいえ、キ甲の部分に盛り上がりが見られるようになったのは強調できるポイントで、首回りの厚みや胸前などの盛り上がりにもキングカメハメハの系統に通じるパワフルさを感じられるようになった。上り調子の1頭と判断していいだろう。キングカメハメハ系の馬体という評価をしたばかりだが、足元に関して言えばサンデーサイレンス系らしい柔らかい繋をしている。それなりの切れは持っているはず。 スワーヴリチャード 牡4 騎手:M.デムーロ 厩舎:(栗)庄野靖志 父:ハーツクライ 母:ピラミマ(母父:Unbridled's Song) 首が長めでスラッと見せる馬体の持ち主。母父が距離に融通性のあるアンブライドルズソングで、ゆえに2000m前後の距離でも問題なくこなしてしまうが、本質的にはそれ以上の距離に適性を持つ馬であると思う。繋の角度も適当で、キ甲から背中にかけてのラインも完成された古馬のそれ。常に思うことだが、この馬はどこか一部分が優れているわけではなく、全体的なバランスが素晴らしい。ただし、前走で見せたゲート難が慢性的なものになってしまうと安定感がなくなってしまうだろうし、ゲート練習はしっかりと縛り付けなくては意味をなさないと個人的には思っている。天皇賞から中3週。時間が足りない気がしないでもない。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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    【11月18日(日)】マイルCS

    モズアスコット 牡4 騎手:C.ルメール 厩舎:(栗)矢作芳人 父:Frankel 母:India(母父:Hennessy) 全体的なバランスに優れている馬だが、特に目立つのは首回りのボリューム。キ甲もしっかりと抜け、いよいよ完成期といった雰囲気がある。春よりも体にゆとりがあるようにも見えるが、連闘で挑んだ安田記念はさすがに馬体が薄かった。見た目の印象だけで言えば、今回のほうがフックラとして好印象だ。フランケルではなく、母父ヘネシーの影響を感じる馬体をしている。 エアスピネル 牡5 騎手:福永祐一 厩舎:(栗)笹田和秀 父:キングカメハメハ 母:エアメサイア(母父:サンデーサイレンス) 常に思うことだが、非常に整った綺麗な馬という印象。どこにも窮屈なところがなく、筋肉の付き方のバランスもいい。馬体をスラッと見せる私の好きなタイプの馬だ。競馬に行ってピリッとした脚を使えていないが、繋には柔らかさがあるし、今回は毛ヅヤもいい。走っておかしくない気配に見えるのだが。 ペルシアンナイト 牡4 騎手:M.デムーロ 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ハービンジャー 母:オリエントチャーム(母父:サンデーサイレンス) この馬の馬体で最も目立つのは胸囲。しっかりと発達したキ甲から肩先、胸前とどこを切り取っても他の馬よりもはるかにボリュームがある。トモの肉付きにはそこまでの迫力がないが、これは母父サンデーサイレンスの影響が出ていると考えるのが妥当だろう。繋の柔らかさもサンデーサイレンス系のそれ。ただし、安田記念のときよりも馬体に余裕があるようには見える。 アルアイン 牡4 騎手:川田将雅 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ディープインパクト 母:ドバイマジェスティ(母父:Essence of Dubai) 天皇賞のメンバーとの比較をしたときは胴が詰まり、距離の限界を感じさせる馬体をしていると感じたものだが、マイラーばかりが集まった今回はむしろ胴が伸び、スラッとした印象を与えるほど。前回よりも馬体がシャープになっているというのも背景にあるのかもしれない。ディープインパクトの産駒にしてはかなりの筋肉質。キ甲も十分に発達し、競走馬として完成の域に入っている。 アエロリット 牝4 騎手:R.ムーア 厩舎:(美)菊沢隆徳 父:クロフネ 母:アステリックス(母父:ネオユニヴァース) 毎日王冠から大きな変化は感じないが、完勝した前走と同じなら不足のない状態と言えると思う。この馬の特徴は胸の筋肉の発達、盛り上がったトモにあり、この部分は牝馬と思えないほどのボリュームを有している。クロフネの産駒にしては繋が柔らかく、この部分は母父ネオユニヴァースの影響を感じる。いずれにしろ、血統の良いところだけを上手にピックアップした素晴らしい馬体といえるだろう。 ステルヴィオ 牡3 騎手:W.ビュイック 厩舎:(美)木村哲也 父:ロードカナロア 母:ラルケット(母父:ファルブラヴ) 3歳でもキ甲はすでに出始めていて、馬体は完成形へと近づいている。1月の早生まれであることも関係しているのだろう。マイルの大レースを走る牡馬にしては、トモの部分の盛り上がりが少しさびしい気はするが、この馬は母系の3代前にサンデーサイレンスがいる血統。この影響が出ているのかもしれない。非常にシャープな体付きをしており、見るからに切れがありそうな雰囲気。 ロジクライ 牡5 騎手:C.デムーロ 厩舎:(栗)須貝尚介 父:ハーツクライ 母:ドリームモーメント(母父:Machiavellian) 首回りの筋肉がしっかりとしている反面、キ甲から背中のラインとの比較でトモの位置が少し低いようにも見える。いわゆる「トモ低い馬」ということになるだろう。少し立ち気味の繋はマキャベリアン、ダンジグがいる母系の影響で、ハーツクライの産駒でもスピード優先の馬になっている理由とも言える。瞬発力勝負が合うタイプではないだろう。 ケイアイノーテック 牡3 騎手:藤岡佑介 厩舎:(栗)平田修 父:ディープインパクト 母:ケイアイガーベラ(母父:Smarty Jones) 仕上がりきったような筋肉の付き具合。切れ上がった腹回りにも余分な肉が付いていない。すでにキ甲も出ており、3歳馬でも見た目の完成度の高い馬と言えるだろう。ディープインパクトの産駒で、彼の存在が同馬に切れを与えているのだろうが、この馬の見た目は母父のスマーティージョーンズ。実際に馬を見たことがあるが、あの馬もそれほど馬格のない馬だった。 ミッキーグローリー 牡5 騎手:戸崎圭太 厩舎:(美)国枝栄 父:ディープインパクト 母:メリッサ(母父:ホワイトマズル) 首が太くて短く、胴も詰まり気味。胸前の筋肉も凄いが、トモのほうも負けじと盛り上がっている。ディープインパクト産駒とは思えない見た目をしている馬だ。もちろん、母父のホワイトマズル、その先にいるトニービンとも印象が大きく違う。どこからの影響かは判断しにくいが、血統を抜きにして見れば、いかにも短距離馬といった逞しさとスピードを感じる馬体。ここでも負けていない。 ロードクエスト 牡5 騎手:横山典弘 厩舎:(美)小島茂之 父:マツリダゴッホ 母:マツリダワルツ(母父:チーフベアハート) 腹構えはしっかりとしているし、胸前のボリュームも十分。キ甲もしっかりと出ている。それでいて少しバランスを欠いているように見えるのは、前に比べてトモの盛り上がりに欠け、少しトモ低い感じに見えるからかもしれない。繋の柔らかさには見るべきものがあるが、爪はベタ爪。極端な道悪はマイナス材料となるだろう。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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    【10月28日(日)】天皇賞(秋)

    スワーヴリチャード 牡4 騎手:M.デムーロ 厩舎:(栗)庄野靖志 父:ハーツクライ 母:ピラミマ(母父:Unbridled's Song) まだキ甲が抜け切っておらず、馬体そのものが完成しているわけではないが、この状態でも結果を残し続けている理由は、潜在能力の高さに加えて、馬体のバランスが抜群にいいことにあると私は考えている。どこかひとつに飛びぬけた特徴があるわけではなく、そのすべてが高いレベルで収まっているところがこの馬の長所だろう。今回の馬体に関して言えば、多少の余裕は残している状態ではあると思う。今後にジャパンCが控えていることだけではなく、東京までの輸送も理由のひとつであるはずだ。体型的にマイルでは短く、中距離以上で真価を発揮するタイプ。馬体に伸びを感じる馬だ。 レイデオロ 牡4 騎手:C.ルメール 厩舎:(美)藤沢和雄 父:キングカメハメハ 母:ラドラーダ(母父:シンボリクリスエス) 腹回りがすっきりと見えたオールカマーのときと比較すると、今回のほうが体に余裕がある。特に余裕を感じるのは腹構えで、今週の追い切りでどこまで絞れてくるのかが、ひとつの焦点になりそうだ。キ甲はすでにしっかりと抜けており、馬体面での完成度は高い。父キングカメハメハの産駒は筋肉質なタイプも多いが、この馬はその類いには入らず、しかしながら、母父シンボリクリスエスの系統にありがちな脚の長い長距離馬という印象もない。馬体のイメージだけを言えば、2000mくらいのほうが合っているように思える。 アルアイン 牡4 騎手:北村友一 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ディープインパクト 母:ドバイマジェスティ(母父:Essence of Dubai) 常に言ってきたことだが、この馬の雰囲気はディープインパクト産駒らしからぬもので、まず筋肉の量が驚くほどに豊富。首もそこまで長くない。その見た目だけを言えば、中距離どころかマイル前後の距離のほうが合うのではないか、と思えるほどだ。逞しい胸前の筋肉を見れば、その本質はパワータイプと考えられ、ゆえに東京のような軽さと切れを求められるコースよりも、ゴール前に急坂のある中山のようなコースのほうが合うだろう。今回の馬体に関して言えば、オールカマーのときよりもボテッとした印象で、特に腹回りにはゆとりを感じる。 ミッキーロケット 牡5 騎手:和田竜二 厩舎:(栗)音無秀孝 父:キングカメハメハ 母:マネーキャントバイミーラヴ(母父:Pivotal) キングカメハメハの産駒ではあるが、そこまで筋肉が盛り上がっているタイプではなく、母系にいるカーリアンの系統に多い柔軟性に富むタイプのように見える。キングカメハメハの特徴が強く出ていれば、トモがもう少し盛り上がってくるはずだが、この馬にはそれがないのだ。もちろん、この部分が弱いのではなく、全体的にはバランスがしっかりと取れた好馬体をしている。本来は京都大賞典を予定していたとのことで、その仕上がり具合がどうかと思っていたのだが、その心配が杞憂に終わるほどのすっきりとした体付き。休み明けでも動けるに違いない。 マカヒキ 牡5 騎手:武豊 厩舎:(栗)友道康夫 父:ディープインパクト 母:ウィキウィキ(母父:フレンチデピュティ) 天候による光の加減もあるとは思うが、それを考慮しても馬体の張りや毛ヅヤが目立たないし、筋肉の付き方もひと息のように感じる。隆起すべきところとそうでない箇所の差があまりなく、メリハリがないように見えてしまうのだ。特にトモの部分。少し薄いトモはディープインパクト産駒の特徴のひとつとはいえ、すでに古馬の牡馬でダービーも勝った馬。もう少し逞しさが出てほしいというのが正直なところ。体型的には中距離馬。その繋を見れば一目瞭然で、ディープインパクト産駒らしい切れは持っている馬。 キセキ 牡4 騎手:川田将雅 厩舎:(栗)中竹和也 父:ルーラーシップ 母:ブリッツフィナーレ(母父:ディープインパクト) キ甲がまるで出ておらず、首からトモまでのラインがほぼ直線。完成しているとは言い難い馬体でありながら、胸前にもトモにも十分な筋肉量があり、バランスも悪くない。これでキ甲がしっかりと抜け、それに伴って前後の筋肉の付き方にメリハリが出てくるようなら、素晴らしい馬へと成長するかもしれない。父ルーラーシップに似た首の長さが距離に融通性をもたらしているのだろうが、馬体そのものは中距離あたりに適性を感じるもので、その繋の柔らかさは母父ディープインパクト譲り。この距離で切れを活かす形の競馬が合う可能性はある。 サングレーザー 牡4 騎手:J.モレイラ 厩舎:(栗)浅見秀一 父:ディープインパクト 母:マンティスハント(母父:Deputy Minister) 体型的にはマイラー。これは否定しようがない。しかし、すでにキ甲がしっかりと抜け、それに伴って胸前の筋肉も発達。トモの薄さはディープインパクト産駒の特徴で、ここは大きく変わらないだろうが、それを考慮しても逞しさすら感じる。4歳秋にして完全に完成された馬体。1月13日の早生まれであることが大いに関係していると私には考えている。体型的にはマイラーと先ほど述べたが、ディープインパクトの子は胴が詰まっていても、しなやかさを感じる馬も少なくない。この馬はまさにそれ。周囲が思っている以上に融通性がある馬ではないだろうか。 ヴィブロス 牝5 騎手:福永祐一 厩舎:(栗)友道康夫 父:ディープインパクト 母:ハルーワスウィート(母父:Machiavellian) 牝馬のほうが冬毛の出てくる時期は早く、それを理由にして毛ヅヤがくすんで見えてくるようになる。これは秋から冬にかけての競走馬の一般常識。ゆえに宝塚記念のときのほうが、毛ヅヤが光って見えることに関しては、特に気にする必要もないはずだ。GI級の牡馬と比較してしまえば、首の太さやトモの盛り上がりに差はあって当然。しかし、キ甲が十分に抜け、それに伴って胸前とトモには十分な筋肉も付いた。牝馬らしい薄さを残しながらも、世界で五分に戦ってきた馬らしい力強さも感じさせる。馬体に太め感もない。休み明けから勝負できる状態に仕上がっていると思う。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

  • 2018年重賞出走予定馬

    【10月21日(日)】菊花賞

    エポカドーロ 牡3 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)藤原英昭 父:オルフェーヴル 母:ダイワパッション(母父:フォーティナイナー) 体型的にはマイルから中距離まで。今回の出走馬の中で、距離の限界を最も感じる馬と言えるかもしれない。母系がスピード血統。ゆえにキタサンブラックの名を出されることもあるようだが、あの馬は血統面に不安があっても、それをクリアして不思議のない胴伸びの体をしていた。今回のエポカドーロと決定的に違う面はそれだ。ただし、距離面に関する不安を考えなければ、間違いなく素晴らしい馬と言える。顔が小さく見えるほどに発達した首回りの筋肉と盛り上がったトモ。このバランスがしっかりと取れている。ダービー2着が能力のみで克服したものであるのなら、今回も軽視はできないかもしれない。 ブラストワンピース 牡3 騎手:池添謙一 厩舎:(美)大竹正博 父:ハービンジャー 母:ツルマルワンピース(母父:キングカメハメハ) 新潟記念に出走したときは、まだキ甲が抜け切っておらず、背中のラインにメリハリを感じなかったのだが、キ甲がしっかりと出ている今回は、まるで別の馬のようなシルエット。2か月程度で馬がここまで変わるものか、と驚いている。本質的には長距離タイプではないだろう。背中が短いだけでなく、筋肉の付き方は母父キングカメハメハの産駒による見られるマッチョ系。だが、心肺能力の高さを示す豊富な胸囲は、その不安を補って余りあるもの。トモが少し薄く見えてしまうのも、前が他の馬よりも発達しているからだ。今回がダメと言うわけではないが、来年の中距離路線では相当な活躍ができそう。 ジェネラーレウーノ 牡3 騎手:田辺裕信 厩舎:(美)矢野英一 父:スクリーンヒーロー 母:シャンハイロック(母父:ロックオブジブラルタル) 父のスクリーンヒーローは有馬記念を勝ったゴールドアクターを輩出するなど、様々なタイプの馬を出しており、この父系から距離の不安を考える必要はない。ただし、この馬の毛色は青鹿毛。母系の影響が強いのだとすれば、これは距離の適性を改めて考え直す必要があるだろう。なぜなら同馬の首の長さ、腹構えなどを見ると、適性は中距離にあるような印象を持ったからだ。この馬の成績を振り返ると崩れているのはダービーのみ。展開うんぬんではなく、距離の壁に泣いた可能性もあるのではないだろうか。ちなみに状態自体はすこぶる良さそうだ。馬体の張りは特に目立っている。 エタリオウ 牡3 騎手:M.デムーロ 厩舎:(栗)友道康夫 父:ステイゴールド 母:ホットチャチャ(母父:Cactus Ridge) 春よりもずいぶんとパワーアップした姿で秋を迎えたものだ。キ甲がしっかりと出ているだけでなく、腹構えもずいぶんとしっかりしている。多少、余裕を残しているように見えるくらいだが、これは追い切ることですっきりとしてくるレベル。むしろ、強い負荷をかけられる状態であることをプラスと考えたい。発達した前の部分に比べると、トモが少し薄く見えるかもしれないが、これはサンデーサイレンス系の馬によく見られる傾向で、それほど気にする必要がない。むしろ、長い距離への適性を感じさせる部分と考えることもできそうだ。 メイショウテッコン 牡3 騎手:松山弘平 厩舎:(栗)高橋義忠 父:マンハッタンカフェ 母:エーシンベロシティ(母父:Lemon Drop Kid) 母父のレモンドロップキッドはキングマンボの産駒。この系統の影響が強ければ、もう少しマッチョな中距離体型になっていいはずだが、全体的にスラッと見せるこの馬の体型にキングマンボ系の影響は感じない。父マンハッタンカフェ同様の長距離タイプだと思う。スラッとはしているものの、キ甲もしっかりと抜け、必要な場所には筋肉も付いている。アバラ骨がうっすらと出た腹回りも好印象で、今回をピークに持ってきた仕上がりと私は判断している。 フィエールマン 牡3 騎手:C.ルメール 厩舎:(美)手塚貴久 父:ディープインパクト 母:リュヌドール(母父:Green Tune) いかにもディープインパクト産駒らしい馬体の持ち主で、牝馬のような薄さを感じるが、ディープインパクト産駒はこれでいいし、前走時と比較すれば、これでも肉付きはいいほど。全体的なバランスは抜群で、キャリアの浅さを感じさせない完成度を感じる。1月の早生まれであることが、その理由ではないかと私は考えている。柔らかい繋はサンデーサイレンス系のそれ。長距離を走る馬であれば、もう少し胴が長いほうがいいのだが、ディープインパクトの産駒であれば、このような馬体であっても克服してしまいそうな気がする。 コズミックフォース 牡3 騎手:浜中俊 厩舎:(美)国枝栄 父:キングカメハメハ 母:ミクロコスモス(母父:ネオユニヴァース) 首の長いところは長距離向きのように思えるが、胸前などのしっかりとした筋肉は中距離を得意とするキングカメハメハ産駒のそれ。ゆえに判断が難しいところだ。間違いなく言えることは、ネオユニヴァースの影響を強く受けた柔らかい繋。この馬の最大の武器は瞬発力であり、それを活かせる状況になることが望ましい。もうひとつは馬体のバランスの良さ。これは生まれつきのもので、キ甲がそこまで抜け切っていないにもかかわらず、前後のバランスもしっかりと取れている。本格化すれば、かなりの活躍ができそうだ。 グロンディオーズ 牡3 騎手:J.モレイラ 厩舎:(美)田村康仁 父:ルーラーシップ 母:シェリール(母父:サンデーサイレンス) ルーラーシップの産駒はキ甲の抜けが遅いと思っていたのだが、この馬はキ甲がしっかりと発達。ここの部分は問題ない。ただし、しっかりとした筋肉を持っているかと言えば、それはまた別の話。一つひとつの筋肉の盛り上がりがそれほどでもないせいか、全体的にボヤけて見せるのだ。530キロ前後もの馬体重がある馬だが、パワフルさはほとんど感じず、むしろひ弱な印象すらある。4月の遅生まれで成長途上なのかもしれない。 ステイフーリッシュ 牡3 騎手:藤岡佑介 厩舎:(栗)矢作芳人 父:ステイゴールド 母:カウアイレーン(母父:キングカメハメハ) 前走時は放牧明けにもかかわらず、少し馬体が薄く見えたし、トモの盛り上がりもひと息。まるで牝馬のようだ、との感想を述べたと思うが、ひと叩きした今回は食いがいいのか、前走時よりも腹回りがフックラとしたように思える。牡馬にしては細身のタイプ。これは好材料と言っていいだろう。とはいえ、他の馬と比較してしまえば、まだ筋肉の付き方や量が物足りない事実は変わらず、もう少し成長が欲しい状況であることは確か。ステイゴールド、キングカメハメハ、シルヴァーホークの血統は長距離。レースへの適性はありそうだが。 グレイル 牡3 騎手:岩田康誠 厩舎:(栗)野中賢二 父:ハーツクライ 母:プラチナチャリス(母父:Rock of Gibraltar) キ甲が抜け切っておらず、クビからトモまでのラインが一直線。メリハリのない馬体となってしまっている。キ甲がもう少し発達してくれないと、全体的な肉付きやバランスが整ってこないだろうし、腰が甘い印象も残ってしまう。トモの部分も少し薄過ぎるのではないだろうか。もっとも、この薄いトモを理由に同馬の適性は長距離と考えることもできそうだが、それを考慮しても物足りない気がする。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

  • 2018年重賞出走予定馬

    【10月14日(日)】秋華賞

    アーモンドアイ 牝3 騎手:C.ルメール 厩舎:(美)国枝栄 父:ロードカナロア 母:フサイチパンドラ(母父:サンデーサイレンス) オークス出走時との比較で多少のゆとりは感じるが、輸送で減ることを考えれば、すでに態勢は整ったと言える。少なくとも、太めが残っている印象はない。春よりもキ甲は出てきているが、まだ完全に出きったとまでは言えず、成長の余地を十分に残した馬体。父ロードカナロア、母フサイチパンドラはともに古馬となってから大成した馬で、アーモンドアイ自身も血統通りの晩成タイプだとすれば、とてつもない馬になる可能性がある。 プリモシーン 牝3 騎手:北村宏司 厩舎:(美)木村哲也 父:ディープインパクト 母:モシーン(母父:Fastnet Rock) 馬体に関しては文句のつけるところがない。4月生まれでありながら、キ甲が十分に盛り上がり、すでに完成の域に入っている。胸前のボリューム、トモの盛り上がりともに3歳牝馬と思えないものだ。ただし、それは距離に関しての課題を何も考えなければ…という注釈付き。他の馬よりも明らかに短い首、詰まり気味の胴はマイラータイプのそれで、多少のことなら父ディープインパクトがクリアしてくれそうな気もするが、現実的に1600mの経験しか距離の経験がない。不安材料と言えるだろう。 サラキア 牝3 騎手:池添謙一 厩舎:(栗)池添学 父:ディープインパクト 母:サロミナ(母父:Lomitas) ディープインパクト産駒らしい馬体の薄さをあまり感じさないタイプ。それほど馬格があるわけではないのに、芯が入った印象を与えているのは首から肩周りの肉付きが良く、腹構えもしっかりとしているからだろう。キ甲がまだ抜けていない段階で、これだけ逞しく見せるのだから、古馬になればさらに良くなりそうだ。トモの形と柔らかい繋にはディープインパクトの特徴が出ており、これが瞬発力を生む理由になっている。 ラッキーライラック 牝3 騎手:北村友一 厩舎:(栗)松永幹夫 父:オルフェーヴル 母:ライラックスアンドレース(母父:Flower Alley) 基本的なことを言えば、放牧帰りの馬はフックラとした体で戻ってくることが望ましく、動かせない時期があった馬であれば、多少の脂肪が残っているくらいでいい。だが、今回のこの馬はすでにアバラ骨が浮き、腹回りのラインもスッキリし過ぎているほど。帰厩後の追い切りはなかなかハードで、ゆえに体が出来上がっているのであれば問題ないのだが、休ませている時期に食いをセーブしていたとするなら、それは減点材料になるだろう。 カンタービレ 牝3 騎手:武豊 厩舎:(栗)中竹和也 父:ディープインパクト 母:シャンロッサ(母父:Galileo) 休み明けの前回のほうがアバラ骨は浮いて見えるくらいで、今回のほうが腹回りのラインはフックラしている。臨戦態勢は整ったと考えていい仕上がりだ。小柄なディープインパクト産駒は多いが、この馬は胸前にもトモの部分にもそれなりのボリュームがあり、これは母父のガリレオから来るものかもしれない。ガリレオの血統は様々なタイプの馬がおり、フランケルのような筋肉質なタイプもいるからだ。ちなみに同馬の一番の良さは首回りの肉付き。 ミッキーチャーム 牝3 騎手:川田将雅 厩舎:(栗)中内田充正 父:ディープインパクト 母:リップルスメイド(母父:Dansili) 少し薄い印象を受ける馬体をしているが、ディープインパクトの牝馬なら問題ないだろう。繋の柔らかさやトモの格好などは、いかにもディープインパクト産駒といった雰囲気があり、キ甲の部分も盛り上がっている。夏の上がり馬でも完成度が決して低くない。アバラがうっすらと浮き上がっているが、決して細い印象はなく、必要な箇所はしっかりとした筋肉が付いており、馬体にも十分な張りがある。好仕上がりと言えそうだ。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

  • 2018年重賞出走予定馬

    【10月7日(日)】毎日王冠

    アエロリット 牝4 騎手:J.モレイラ 厩舎:(美)菊沢隆徳 父:クロフネ 母:アステリックス(母父:ネオユニヴァース) 芦毛で馬体の輪郭がわかりにくいのは毎度のこと。ただし、この馬の発達したトモは誰の目にも明らかで、それは牝馬のレベルをはるかに超越している。クロフネの産駒らしいしっかりとした馬体でありながら、硬さを感じないのは母父のネオユニヴァースの影響も受けているからだろう。馬体に十分な厚みがあり、4歳の秋を迎えて充実期に入っている印象を受ける。 ケイアイノーテック 牡3 騎手:藤岡佑介 厩舎:(栗)平田修 父:ディープインパクト 母:ケイアイガーベラ(母父:Smarty Jones) 体型的にも長い距離に向いた馬ではないが、母父スマーティジョーンズはイルーシヴクオリティーの産駒でも距離をこなす。中距離までなら十分に克服できるはずだ。他の馬との比較で頼りなく感じる部分も少なくないが、まだ3歳の秋。むしろ、今後の成長に期待できる体と見たい。 サトノアーサー 牡4 騎手:戸崎圭太 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ディープインパクト 母:キングスローズ(母父:Redoute's Choice) 横から見た馬体は完全に正方形。この馬に関しては常に思うことだが、父のディープインパクトに似ている部分がほとんどなく、それは成長とともにハッキリしているように感じる。力感のある胸前としっかりとした腹構え、盛り上がったトモのすべては母父のリダウツチョイスや母父父デインヒル、母系の3代前にいるヌレイエフなどの影響を感じるものだ。そのイメージよりも距離の壁はあるはず。 キセキ 牡4 騎手:川田将雅 厩舎:(栗)中竹和也 父:ルーラーシップ 母:ブリッツフィナーレ(母父:ディープインパクト) ルーラーシップの産駒全般に言えることかもしれないが、キ甲の抜けがひと息で、遅生まれのこの馬はその傾向が特に顕著。春のように背中のラインが沈んでいない点は評価できるが、4歳秋の牡馬にしては完成度が低い。胸前のボリュームと比例して首さしから背中のラインがしっかりとしてくれば、馬も変わってくると思う。腹回りの部分に少し余裕があるのも気掛かり。 ステルヴィオ 牡3 騎手:C.ルメール 厩舎:(美)木村哲也 父:ロードカナロア 母:ラルケット(母父:ファルブラヴ) 春よりもキ甲が少し出てきた印象もあるが、それ以外はほとんど変わらない。1月の早生まれで完成も早いのだろう。当時からバランスの取れた馬。体型的には2000m以上の距離をこなしても不思議はないが、2000mまでが守備範囲の血統。その血には逆らえないということだろうか。トモの形はサンデーサイレンス系のそれで、ここが末脚の切れを生んでいる理由となっている。 ステファノス 牡7 騎手:福永祐一 厩舎:(栗)藤原英昭 父:ディープインパクト 母:ココシュニック(母父:クロフネ) ディープインパクトの産駒だが、その影響を感じるのは柔らかい繋の部分くらいで、それ以外の筋肉質な体は母系から影響を受けたもの。父がクロフネで祖母がゴールドティアラ。馬体のほとんどの部分はダート馬のようだ。すでに7歳ということもあり、キ甲もしっかりと抜け、腹構えもしっかりしている。少し余裕がある気もするが、東京への輸送で絞れる分を計算しているのだろう。 ※無料公開期間【次回馬体診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』 などもお楽しみください。

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