輝かしい実績に裏付けられた独自理論から、注目馬の血統をチェック!

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  • 2018年新馬

    【お知らせ】

    『一時休載について』 クラシックの有力馬を占った2歳GIの終了を一区切りとし、新馬を対象とした「血統診断」は『一時休載中』です。 白井寿昭の視線は早くも次世代の若駒に向かっておりますので、再開を楽しみにお待ちください。

  • 2018年新馬

    【12月22日・23日新馬戦】大物が出ても不思議のない配合

    【阪神デビュー】 ※土曜阪神5R 芝1800m※ グラディーヴァ 牝2 馬主:近藤英子 厩舎:(栗)中竹和也 父:ハービンジャー 母:カノーロ(母父:ディープインパクト) 【馬名の意味・由来】 古代ローマの女神 【コメント】 ダイナカール、エアグルーヴを祖に持つ母系の血統は優秀で、母父にいるディープインパクトも言うまでもない名馬。加えて言うなら、ディープインパクトとフレンチデピュティの掛け合わせはスピードを強く押し出せるニックスでもある。その特徴を母カノーロが引き継いでいるのであれば、距離に融通性のあるハービンジャーとの配合は魅力的なものとなるだろう。母系を引き出せるかどうかが重要だ。 レッドガニアン 牡2 馬主:(株)東京ホースレーシング 厩舎:(栗)庄野靖志 父:ディープインパクト 母:セレブレイションキャット(母父:Storm Cat) 【馬名の意味・由来】 冠名+勝者(仏)。母名よりウイニングランで讃えられる姿を連想 【コメント】 ディープインパクトのニックスとして、地位を確立しているストームキャットを母父に持つ配合。今回の母系はストームキャットだけでなく、その先にアリダー、ダンジグとアメリカのトップサイアーばかりを掛け合わせており、潜在的なスピードは相当なものがありそうだ。アメリカ系のスピードとパワーにディープインパクトのしなやかさが加われば、かなりの活躍が見込めるはず。本馬が3頭目の産駒というのも見逃せないポイント。 ウラノメトリア 騙2 馬主:(有)サンデーレーシング 厩舎:(栗)矢作芳人 父:ルーラーシップ 母:ミクロコスモス(母父:ネオユニヴァース) 【馬名の意味・由来】 17世紀にドイツで出版された星図書名 【コメント】 母ミクロコスモスは自身も阪神JF3着の成績がある馬。キングカメハメハと配合された2頭目の産駒のコズミックフォースが今年のダービーで3着に好走。繁殖牝馬としての地位も確立しつつある。今回の配合相手はキングカメハメハ産駒であるルーラーシップ。コズミックフォースよりも長い距離に対する適性は高いはずだが、デビュー前の段階ですでに騙馬になっているのは気になるポイント。ネオユニヴァースの気の悪さが出ているのかもしれない。 アルテラローザ 牝2 馬主:(株)ロードホースクラブ 厩舎:(栗)藤原英昭 父:ディープインパクト 母:レディアルバローザ(母父:キングカメハメハ) 【馬名の意味・由来】 もう一つのバラ(ラテン語) 【コメント】 母のレディアルバローザは中山牝馬Sを2勝しているキングカメハメハ産駒。晩成傾向の強い馬だったと記憶している。彼女がこれまでに産んだ産駒はすべてディープインパクトと配合された馬で、今回の父もディープインパクト。繁殖牝馬として高い期待をされている証明だろう。前述したように母系が晩成なので、牡馬よりも総じて仕上がりの早い牝馬に出たことはプラス材料と考えたい。大物が出ても不思議のない配合であると思う。 リスト 牡2 馬主:(株)キーファーズ 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ディープインパクト 母:シルヴァースカヤ(母父:Silver Hawk) 【馬名の意味・由来】 人名より 【コメント】 母父にロベルト系のシルヴァーホーク、その先にはニジンスキー産駒のニニスキーがいる母系の血統はスタミナ型で、場合によってはスピード不足に陥る可能性もあるはずだが、この組み合わせのマッチングがいいのか、母シルヴァースカヤの産駒はディープインパクトのスピードを全面に押し出してくる馬が多い。ただし、高いポテンシャルを持つ馬が多い反面、故障しがちで大成せずに終わってしまう印象の配合。難しい面があるのかもしれない。 ※土曜阪神6R ダ1400m※ スマートアルケミー 牡2 馬主:大川徹 厩舎:(栗)笹田和秀 父:Super Saver 母:Runway Model(母父:Petionville) 【馬名の意味・由来】 冠名+魔力(錬金術) 【コメント】 ケンタッキーダービー馬でもある父スーパーセイヴァーの本質はスピードだろう。スーパーセイヴァーの母スーパーチャージャーはリズムを出したダンスナンバーがいる母系の出身だが、ここで注目すべきはエーピーインディー系とミスタープロスペクター系の血統構成。この配合はプルピットで成功を収め、さらに母系にミスタープロスペクターを入れることでタピットという怪物種牡馬を出した。この馬の母父はペションヴィル。つまり、同馬もミスタープロスペクターのインブリードを持っているということだ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『馬体診断 -鬼才の眼 フィジカルメソッド-』 などもお楽しみください。

  • 2018年新馬

    【12月15日・16日新馬戦】スピードと底力を合わせ持つ優秀な血統構成

    【中山デビュー】 ※土曜中山5R 芝1800m※ サトノフォース 牡2 馬主:(株)サトミホースカンパニー 厩舎:(美)藤沢和雄 父:ディープインパクト 母:ビタースウィート(母父:Afleet Alex) 【馬名の意味・由来】 冠名+力 【コメント】 母父のアフリートアレックスはアフリート系の種牡馬の中でもランクの高い馬で、プリークネスSやベルモントSといったレベルの高いレースを勝っている。母のビタースウィートの実績は目立つものではないが、母父にアンブライドルズソングという素晴らしい馬がいて、自身はミスタープロスペクターの4×4というインブリードもある。あくまでディープインパクトとの相性次第だが、スピードと底力を合わせ持つ優秀な血統構成だと思う。 ミライオー 牡2 馬主:林正道 厩舎:(美)加藤征弘 父:ハービンジャー 母:ミライエ(母父:ディープインパクト) 【馬名の意味・由来】 未来王。母名より連想 【コメント】 多くの活躍馬を輩出し、その枝葉を伸ばしたクラフティワイフを祖に持つ系統で、この馬の母であるミライエはきさらぎ賞、チャレンジCを勝ち、最終的にオーストラリアに移籍したトーセンスターダムの全姉という血統馬になる。母父ディープインパクトのしなやかさと切れ、その先にいるエンドスウィープのスピードを引き継ぐことができれば、ハービンジャー産駒に欠けている部分をかなり相殺できるだろう。面白い掛け合わせになっていると思う。 クリムゾンスター 牝2 馬主:N.ウェレット 厩舎:(美)手塚貴久 父:ハーツクライ 母:クリムゾンブーケ(母父:クロフネ) 【馬名の意味・由来】 深紅の(母名の一部)+星 【コメント】 様々な活躍馬を輩出してきたスカーレットインクの系統だが、最近はダート色の強い馬が多い気がする。現在の競馬に必要なスピードと切れが少し足りないのだとすれば、母父にクロフネを持つ同馬の方向性も自然とそちらに向いていくことになるのかもしれない。芝への可能性を…ということで昨年に続き、今年もハーツクライを父に迎えた格好になっているのだろうが、ハーツクライでは根本的なスピードが足りないのではないか。 バスクベレー 牡2 馬主:吉田勝己 厩舎:(美)黒岩陽一 父:ロードカナロア 母:エイグレット(母父:サンデーサイレンス) 【馬名の意味・由来】 ベレー帽子の一種 【コメント】 母エイグレットはシンボリクリスエスとの配合で金鯱賞、福島記念を勝ったミトラを出したサンデーサイレンス産駒の繁殖牝馬。基本的なレベルは低くないが、5代前にガーネットの名が残っているように、古さを感じさせる母系の活力はかなり薄れているだろう。ゆえに父のロードカナロアがその影響力を強く出し、自身のセールスポイントであるスピードをどこまで押し出せるのか。そこに期待する配合と思われる。 ※日曜中山6R 芝1600m※ レッドアステル 牝2 馬主:(株)東京ホースレーシング 厩舎:(美)国枝栄 父:ディープインパクト 母:レッドエルザ(母父:Smart Strike) 【馬名の意味・由来】 冠名+星(ギリシャ語)。星のように光り輝く存在となるように 【コメント】 スマートストライクとシアトリカルの掛け合わせになっている母系の魅力は大きく、ミスタープロスペクター系、ヌレイエフ系のどちらが強く出たとしても、スピードを武器にしているという点で差はほとんど感じられない。ゆえにポイントはディープインパクトとの相性になると思うのだが、母父のスマートストライクにはディープインパクトとの間にニックスが成立している印象がない。これをクリアできるかどうかに尽きるだろう。 【阪神デビュー】 ※土曜阪神5R 芝1600m※ イルヴェントドーロ 牝2 馬主:兼松康太 厩舎:(栗)池添学 父:ディープインパクト 母:エーシンメンフィス(母父:Medaglia d'Oro) 【馬名の意味・由来】 黄金の風(伊) 【コメント】 ダンジグ系の祖母テネシーガールはセントウルS、ファンタジーSを制しているスプリント系のスピード馬。これにメダグリアドーロというスピードの持続力に秀でた種牡馬と掛け合わせたエーシンメンフィスは愛知杯という中距離の重賞を勝った。1つ上のオルフェーヴルとの掛け合わせでは少し硬さが出てしまうが、しなやかさがセールスポイントのディープインパクトなら、この母系の良さをしっかりと引き出せるはずだ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『馬体診断 -鬼才の眼 フィジカルメソッド-』 などもお楽しみください。

  • 2018年新馬

    【12月8日・9日新馬戦】爆発する可能性は十分にあると思う

    【中山デビュー】 ※土曜中山5R 芝1600m※ エレベル 牝2 馬主:吉田照哉 厩舎:(美)中舘英二 父:ディープインパクト 母:オンヴェラ(母父:Smart Strike) 【馬名の意味・由来】 彼女は美しい(仏) 【コメント】 あくまで個人的な見解ではあるのだが、ミスタープロスペクター系よりもノーザンダンサー系のほうがディープインパクトとの相性がいいと考えている。優秀な繁殖成績を残し、カナダの殿堂馬にもなっているノークラスの一族であるスマートストライクは、ミスタープロスペクター系の中でも優秀な種牡馬と言える存在。ディープインパクトとの掛け合わせは一見すると素晴らしいものであるように思えるだろう。しかし、ノーザンダンサー系→ミスタープロスペクター系→ディープインパクトではなく、ミスタープロスペクター系→ノーザンダンサー系→ディープインパクトのほうが掛け合わせの順番としては良かったはずで、血統表にいる個々の馬のレベルが高いだけに、少しもったいない気がしてしまう。配合の順番は意外に重要なのだ。 ※日曜中山6R 芝1800m※ カーテンジュエル 牝2 馬主:木村直人 厩舎:(美)尾関知人 父:キングカメハメハ 母:アルデュール(母父:フレンチデピュティ) 【馬名の意味・由来】 宝石のカーテン。オーロラをイメージして 【コメント】 父がサンデーサイレンスで母はマガロという血統を見て、非常に懐かしいと感じてしまった。この馬の祖母であるミスアルダント。前述した血統を持つ彼女はサンデーサイレンスが最初に送り出したダービー馬タヤスツヨシの全妹であり、筋肉質なダート馬になってしまいそうなキングカメハメハ×フレンチデピュティという配合に柔らかさを与える役目を背負う存在だ。キングカメハメハもフレンチデピュティもサンデーサイレンス系とのニックスが成立する馬という点もポイントになるだろう。芝で切れるタイプの馬が出てくれば、非常に面白いのだが。 【阪神デビュー】 ※土曜阪神6R ダ1800m※ ハヤブサナンデクン 牡2 馬主:武田修 厩舎:(栗)吉村圭司 父:ゴールドアリュール 母:ホワイトクルーザー(母父:クロフネ) 【馬名の意味・由来】 冠名+「ナンデダロ」にちなんで 【コメント】 母のホワイトクルーザーは牡馬を相手にチャンピオンズCを勝った名牝サンビスタを半妹に持つ馬で、父がスズカマンボだったサンビスタよりもクロフネのホワイトクルーザーのほうがダート色は強く、ゴールドアリュールとの掛け合わせになった同馬の目指すべき方向もおのずと決まってくる。もちろん、主戦場はダートとなるはずだ。同馬を生産したのはグランド牧場。数多くの活躍馬を出している牧場だが、そのほとんどがダートで結果を残した馬。それは社台系列の牧場以外では芝の大レースで活躍しにくい現状を表している。 ※日曜阪神5R 芝1800m※ ウォータースペース 牝2 馬主:山岡正人 厩舎:(栗)安田隆行 父:ブラックタイド 母:プティプランセス(母父:キングカメハメハ) 【馬名の意味・由来】 冠名+宇宙 【コメント】 何度も言ってきたことだが、アメリカではミスタープロスペクターとエーピーインディーは相性のいい配合として知られており、このようなマッチングをする馬が非常に多い。父がキングカメハメハのプティプランセスは日本産だが、アメリカ的な配合の繁殖牝馬と考えることもできるだろう。キングカメハメハはサンデーサイレンス系との相性がいい種牡馬として知られており、ディープインパクトとは同配合でもタイプの違う産駒を出すブラックタイドとの掛け合わせなら、牝馬でも馬体のしっかりした馬が出てくるかもしれない。芝、ダートの二刀流が期待できるだけでなく、距離の融通性までありそうだ。 ティグラーシャ 牝2 馬主:(有)サンデーレーシング 厩舎:(栗)池添学 父:ディープインパクト 母:シーズアタイガー(母父:Tale of the Cat) 【馬名の意味・由来】 映画の主人公の名。「トラちゃん」というニュアンスの愛称 【コメント】 母のシーズアタイガーはアメリカの2歳牝馬チャンピオンになった実績を持っている馬だが、自身の体内にミスタープロスペクターのインブリードを成立させている血統にもかなりの魅力を感じる。エレベルという馬の項で「ディープインパクトとの配合は掛け合わせる順番」が大事という話をしたが、この馬はミスタープロスペクター系→ノーザンダンサー系→ディープインパクトの順番を守っているところが大きなポイント。ディープインパクトと相性がいいストームキャットの直仔であり、母父ミスタープロスペクターの特徴であるスピードの持続性を受け継いだテイルオブザキャットを母父に迎えているところも注目だ。爆発する可能性は十分にあると思う。 ユキエチャン 牝2 馬主:大野剛嗣 厩舎:(栗)須貝尚介 父:ジャスタウェイ 母:ベットーレ(母父:Blu Air Force) 【馬名の意味・由来】 人名より+呼称 【コメント】 母父のブルエアフォースはセックスアピールを祖母に持つ馬で、私が管理したフサイチパンドラ、その娘であるアーモンドアイと同じ一族ということになる。ブルエアフォース自身はGIIIを勝った程度の馬で、産駒の成績も目立つほどではない。確かに地味な血統ではあるのだが、ジャスタウェイとの掛け合わせがハマれば、思わぬ活躍馬を出しても不思議はない下地は持っている馬。ジャスタウェイに期待されているのはスピードの遺伝。次にサンデーサイレンス系の切れを足すことだ。 【中京デビュー】 ※日曜中京5R 芝2000m※ アンテメリディエム 牡2 馬主:ゴドルフィン 厩舎:(栗)須貝尚介 父:Authorized 母:Morning Line(母父:Anabaa) 【馬名の意味・由来】 午前 【コメント】 父のオーソライズドが英ダービー馬。サドラーズウェルズの後継種牡馬の中でもスタミナタイプのモンジューを父に持ち、母系にはレインボウクエストの名もある。日本で結果を残すことが難しい欧州血統の馬とあれば、スピードの注入がなによりも優先される。今回で言えば、母父のアナバー。ダンジグ産駒の同馬が果たす役割は相当に大きい。アナバーではなく、その先にいるアイリッシュリバーなどが強調されてしまった場合は、スピード不足に陥る可能性が高いだろう。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『馬体診断 -鬼才の眼 フィジカルメソッド-』 などもお楽しみください。

  • 2018年新馬

    【12月1日・2日新馬戦】日本での知名度はひと息かもしれないが非常に優秀な種牡馬だ

    【中山デビュー】 ※日曜中山6R 芝2000m※ シェドゥーヴル 牡2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(美)木村哲也 父:オルフェーヴル 母:ヒルダズパッション(母父:Canadian Frontier) 【馬名の意味・由来】 傑作、名作(仏)。金細工師である父の最高傑作となるよう願って 【コメント】 母ヒルダズパッションはカナディアンフロンティアの代表産駒。しかし、今年のウッドワードSを勝ったヨシダの登場で、同馬の母としての認識のほうが日本では高くなっている。日本で走っている同馬の産駒は2頭ともに父がディープインパクト。ゆえに芝で結果を残せているのだろうが、今回の父はディープインパクトに比べて切れに欠ける印象のあるオルフェーヴル。ヨシダの父であるハーツクライよりもしなやかさのない馬だ。ヒルダズパッション自身の血統構成は素晴らしく、こちらを全面に押し出したほうがいいのでは…と思えるほどなら、ダートに照準を絞るのも一つの手ではないだろうか。 【阪神デビュー】 ※土曜阪神5R 芝1600m※ ジュベルハフィート 牡2 馬主:(有)社台レースホース 厩舎:(栗)石坂正 父:ディープインパクト 母:ドバウィハイツ(母父:Dubawi) 【馬名の意味・由来】 UAEとオマーンの国境にまたがる山の名前 【コメント】 半姉にフィリーズレビューを勝ったリバティハイツ。だが、比較すべき対象はキングカメハメハ産駒の同馬ではなく、キャリア1戦で引退している全姉のリーチザハイツのほうだろう。この馬に対する知識がなかったので、パドックを周回している当時のVTRを改めて確認させてもらった。コンパクトだが、バネがありそうな馬。もう少し胴に伸びがあれば、こなせる距離の幅も広いのではないか。そんなイメージを持った。それはディープインパクト×ドバウィという配合イメージに通じるもので、GIを2勝している母ドバウィハイツの能力も確かなものがある。大物が出ても不思議ないはずだ。 ※土曜阪神6R ダ1400m※ アイスバーグアリー 牝2 馬主:H.H.シェイク・ファハド 厩舎:(栗)中内田充正 父:ブラックタイド 母:ソヨカゼII(母父:Monsun) 【馬名の意味・由来】 流氷を見学できるカナダの観光地名 【コメント】 ブラックタイドの配合パターンについては何度か触れていると思うが、全弟のディープインパクトと同じで母系にはスピードタイプを入れてあげることが重要と私は考えている。母父にサクラバクシンオーを持つキタサンブラックでも馬体に伸びがあり、長距離への適性を示す馬体をしていたことは記憶に新しい。この馬は母父が長距離に強いモンズーンで、その先にはカーリアン。イメージ的には芝の長距離に強そうな血統だ。これまでの産駒を見ても、そのほとんどが地方競馬に活路を見出している馬ばかり。スピード不足にならないかの心配はある。 フォレブルート 牝2 馬主:林正道 厩舎:(栗)安田隆行 父:ロードカナロア 母:プリームス(母父:フジキセキ) 【馬名の意味・由来】 満開(独) 【コメント】 マイルCSを勝ったシンコウラブリイなどを輩出しているハッピートレイルズに祖を持つ血統。藤沢和雄厩舎の管理馬に活躍馬が多く、最近ではコディーノなどもこの血統の出身となっている。母のプリームスはフジキセキの産駒で、フジキセキはサンデーサイレンス系の種牡馬でもスピード色の強いタイプ。フレンチデピュティとの掛け合わせになった母もそうだが、ロードカナロアを父に迎えた今回の配合もスピードにスピードを加える配合と考えていいだろう。距離には限界があるだろうが、目指すべき道がしっかりとしているなら問題ないはず。 ※日曜阪神6R ダ1400m※ サトノアイビス 牝2 馬主:(株)サトミホースカンパニー 厩舎:(栗)橋口慎介 父:Bodemeister 母:ジェニサ(母父:Storm Cat) 【馬名の意味・由来】 冠名+朱鷺 【コメント】 ストームキャットの3×2という強烈なインブリードを持つ馬。アウトブリード信仰の強い日本では考えられない配合だろうが、エネイブルに代表されるように海外では何十年も前からインブリードを積極的に利用してきた。気性面の不安は残るものの、仮にストームキャットのスピードが強く遺伝されれば、相当なスピード馬になる可能性がある。ちなみに父のボードマイスターはキャリア6戦で【2.4.0.0】。ケンタッキーダービー、プリークネスSで2着の実績を持っている血統馬で、すでにオールウェイズドリーミングというケンタッキーダービー馬も出している。日本での知名度はひと息かもしれないが、非常に優秀な種牡馬だ。 【中京デビュー】 ※日曜中京5R 芝1400m※ チャリオット 牝2 馬主:(株)ラ・メール 厩舎:(栗)松下武士 父:Dark Angel 母:You've Got It(母父:Sea The Stars) 【馬名の意味・由来】 古代の戦闘用の馬車 【コメント】 この母系はかなりのステイヤー血統。ダルシャーンにサドラーズウェルズ、シーザスターズと掛け合わせた配合は、日本の軽い芝に向くと思えず、おそらくはスピード不足になってしまうだろう。資質が開花する時期も遅いはずだ。それを補うための種牡馬が今回のダークエンジェルで、ミドルパークSというスプリントGIを勝った同馬のキャリアは2歳までで終わっている。わかりやすいほどの早熟タイプだ。ダークエンジェルの影響力がどれほどのものかで、この馬の可能性も変わってくるだろう。 フォッサマグナ 牡2 馬主:吉田和美 厩舎:(美)藤沢和雄 父:War Front 母:River Belle(母父:Lahib) 【馬名の意味・由来】 大きな溝(ラテン語) 【コメント】 ダンジグ産駒のウォーフロントは豊富なスピードを持っている種牡馬だが、その産駒成績はスプリント戦のみに偏らず、芝のマイルから中距離で結果を出したデクレレーションオブウォーを筆頭に様々な分野で活躍馬を出している。リヴァーマン産駒のラヒブを母父に持ち、3代前にはディキシーランドバンドの名もある母系はスタミナ寄り。少し古めの血統で構成されている点に一抹の不安は感じるものの、距離をこなす可能性は十分にある配合といえそうだ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『馬体診断 -鬼才の眼 フィジカルメソッド-』 などもお楽しみください。

  • 2018年新馬

    【11月24日・25日新馬戦】父は母系の足りない部分を埋める最適にして最高の種牡馬

    【東京デビュー】 ※日曜東京4R 芝1800m※ ヒシイグアス 牡2 馬主:阿部雅英 厩舎:(美)堀宣行 父:ハーツクライ 母:ラリズ(母父:Bernstein) 【馬名の意味・由来】 冠名+アルゼンチンにある最大の滝 【コメント】 4代前にサザンヘイロー、3代前にレインボウクエスト産駒のレインボウコーナーという部分はマカヒキの母ウィキウィキと同じ。母父のバーンスタインはストームキャットを父に持つスピード系の種牡馬だが、母系にいるアファームドの影響で産駒の個性は様々。日本では朝日杯FSを勝ったゴスホークケンの父として名を知られている存在だ。中距離以上に適性を見せるハーツクライとの掛け合わせは正解と思えるもので、ヘイローの3×5のインブリードからスピードが不足することもないはず。 ラストドラフト 牡2 馬主:(有)社台レースホース 厩舎:(美)戸田博文 父:ノヴェリスト 母:マルセリーナ(母父:ディープインパクト) 【馬名の意味・由来】 小説の最終草稿。完成版 【コメント】 母は桜花賞馬のマルセリーナ。ディープインパクト産駒だった彼女の良さは柔軟性に富むラストタイクーンを母系に持っていたことが大きいのではないだろうか。父ノヴェリストは馬体が良く、成功して不思議のない種牡馬と考えていたのだが、思っていたほどの活躍はできていない。父がモンズーンで母系にイルドブルボンなどがいる血統構成が日本では重過ぎるのかも。今回のようなトップクラスのディープインパクト産駒との配合で結果を出さなければ、今後はますます厳しくなるだろう。 エデリー 牡2 馬主:ゴドルフィン 厩舎:(美)藤沢和雄 父:ディープインパクト 母:ヴァレリカ(母父:Dynaformer) 【馬名の意味・由来】 人名より 【コメント】 祖母のマンデラはマイラーズCをレコード勝ちしているワールドエースの母であり、ディープインパクトを父に持つ同馬はワールドエースに極めて近い配合の馬となっている。母父ダイナフォーマーはロベルトの産駒で長距離に適した馬。掛け合わせによってはスピード不足が懸念されるところだが、マイル色の強かったワールドエースをイメージすれば、クラシックディスタンスまでの可能性を手にできると考えたほうがいい。スケールはむしろ大きくなった。 【京都デビュー】 ※土曜京都5R 芝1400m※ ラフェリシテ 牝2 馬主:(有)サンデーレーシング 厩舎:(栗)須貝尚介 父:ルーラーシップ 母:シュプリームギフト(母父:ディープインパクト) 【馬名の意味・由来】 至福(仏) 【コメント】 母はディープインパクト産駒だが、短距離に適性を示したシュプリームギフト。彼女の活躍はミスタープロスペクター系の血を引く母系の影響を受けていたことを示すものかもしれない。この馬のひとつ上の兄はキングカメハメハの産駒で、一つ下の弟はロードカナロア。同馬の父はルーラーシップなので、すべての産駒でミスタープロスペクターのインブリードが成立していることになる。長めの距離に適性を持つルーラーシップには、この馬のようなスピードの血を持つ馬が適しているだろう。 マイエンフェルト 牝2 馬主:(有)シルクレーシング 厩舎:(栗)池添学 父:ハービンジャー 母:アーデルハイト(母父:アグネスタキオン) 【馬名の意味・由来】 小説「ハイジ」の舞台となったスイスの地名。母名より連想 【コメント】 この血統のルーツは祖母のビワハイジ。名牝ブエナビスタを筆頭に数多くの活躍馬を産んだ彼女の存在が際立つ血統構成になっているが、この母系であればサンデーサイレンス系とのマッチングに優れるキングカメハメハの系統でいいのでは…という気がしないでもない。ハービンジャーだけではスピードが不足してしまうので、母父アグネスタキオンが持っているスピードをどこまで引き出せるかがポイントになってくると思う。 ※土曜京都6R ダ1800m※ ベイズンストリート 牡2 馬主:吉田和美 厩舎:(栗)斉藤崇史 父:Curlin 母:Judith Basin(母父:Danzig) 【馬名の意味・由来】 ニューオーリンズにある通りの名。母名から連想 【コメント】 他を圧倒するほどの馬格があり、非常にパワフルな印象を与えた父カーリンだが、距離に対しての融通性は持っていて、スマートストライク×デピュティミニスターという血統でも中距離を楽にこなした。この馬の母父はダンジグで本質的にはスピードタイプと思われるが、その先にはアレッジドやバックパサー、サーゲイロードがいることも考えれば、活躍の場が広範囲に及ぶ可能性も十分にありそうだ。 ※日曜京都5R 芝1800m※ ウーリリ 牡2 馬主:金子真人ホールディングス(株) 厩舎:(栗)友道康夫 父:ディープインパクト 母:ウィキウィキ(母父:フレンチデピュティ) 【馬名の意味・由来】 ハワイに棲息する鳥 【コメント】 ダービー馬マカヒキの全弟という血統馬。すでに結果を出している配合なら、その血統の仕組みを説明することに専念したい。母系のスピードを下支えしているのは4代前にいるサザンヘイロー。そこにレインボウクエストのスタミナを加え、母父のフレンチデピュティでスピードと力強さを改めて入れている。しなやかさと切れを持つディープインパクトは母系の足りない部分を埋める最適にして最高の種牡馬。ゆえにこの配合は成功したわけだ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『馬体診断 -鬼才の眼 フィジカルメソッド-』 などもお楽しみください。

  • 2018年新馬

    【11月17日・18日新馬戦】大物が出ても不思議のない血統だ

    【東京デビュー】 ※土曜東京5R 芝1600m※ シングフォーユー 牝2 馬主:(有)社台レースホース 厩舎:(美)牧光二 父:ジャスタウェイ 母:シングライクバード(母父:シンボリクリスエス) 【馬名の意味・由来】 あなたのために歌う 【コメント】 リアルシャダイ、ノーザンテーストと社台ファームの一時代を作った馬を重ね合わせた母系は優秀で、実際にシンボリクリスエス産駒の母シングライクバードはマンハッタンカフェとの配合でシングウィズジョイという重賞2勝馬を輩出している。同馬はそのシングライクバードの4頭目の産駒ということになるわけだが、今回のポイントはマイルから中距離に良績を残したジャスタウェイが相手に選ばれているところ。結果を残しているとはいえ、大舞台で互角以上に走れるほどのスピードを母系は有しておらず、その部分はどうしても配合相手に頼ることになるからだ。ゆえにジャスタウェイの影響が強いほうが成功する可能性は高いと見る。 スイートセント 牝2 馬主:(有)シルクレーシング 厩舎:(美)栗田徹 父:ワークフォース 母:ヒカルアマランサス(母父:アグネスタキオン) 【馬名の意味・由来】 甘い香り。観客を魅了させることを願って。母名より連想 【コメント】 ワークフォースだけでなく、エイシンフラッシュもパンチ不足の結果となっているキングズベストの評価が難しくなってきた。しかし、父がキングマンボ、母がアレグレッタという血統構成だけを見れば、成功しないと考えるほうが難しいくらいで、ワークフォースはこれにサドラーズウェルズ、アレッジドといった名馬を掛け合わせた母系を持っている馬でもある。もう少し長い目で見たいというのが正直なところだ。今回の母ヒカルアマランサスはエーピーインディーにカーリアンといった素晴らしい下地のある母系にサンデーサイレンス系のアグネスタキオンを父に迎えた血統馬。ワークフォースの今後を占うのに適したレベルと言えるだろう。 ※日曜東京5R 芝1800m※ アップライトスピン 牝2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(美)池上昌和 父:ディープインパクト 母:オリジナルスピンII(母父:Distorted Humor) 【馬名の意味・由来】 フィギュアスケートの回転技の一つ。全てのスピンの基本となるスピン 【コメント】 父はディープインパクトで母父にディストーテッドヒューマー。フレンチデピュティとディープインパクトとの相性を考えれば、この馬も成功して不思議のない配合と言えるはずだが、母系の先のほうにまで目を向けるとスピードが少し足りない印象。掛け合わせている馬が地味なところに弱さがあるのではないだろうか。実際、オルフェーヴルが配合されている1つ上の兄はスピードが足りておらず、ディープインパクトの軽さとしなやかさをどこまで再現できるかが非常に重要であるように思う。2戦1勝で引退したレヴアップスピンという馬が今回と同じディープインパクト産駒。これに近いイメージの馬であってほしいところだ。 【京都デビュー】 ※日曜京都5R 芝2000m※ サウンドバレット 牡2 馬主:増田雄一 厩舎:(栗)高橋康之 父:ハーツクライ 母:モスコーバーニング(母父:Moscow Ballet) 【馬名の意味・由来】 冠名+母父名の一部 【コメント】 ニジンスキー系のモスコーバレエを母父に持つ血統構成は意外に優秀で、モスコーバレエ自身がおじにミルリーフがいる血統馬でもある。母系にいるミスターリーダー、ボールドビッダーは共にスピード系の馬という認識でいいだろう。中距離からクラシックに強いイメージがあるハーツクライの相手にはスピード系を迎えることが鉄則。セオリー通りの血統構成に不満を感じるところはない。ハーツクライが強く出て、クラシック路線に乗った場合には、前述したニジンスキーなどが利いてくるはず。重賞などでも格負けしない底力を有していると言えそうだ。 スカーフェイス 牡2 馬主:(有)グランド牧場 厩舎:(栗)橋田満 父:ハーツクライ 母:スプリングサンダー(母父:クロフネ) 【馬名の意味・由来】 顔に傷のある 【コメント】 母系にいるキーフライヤーは私が管理したダンスパートナーや菊花賞馬にもなったダンスインザダークを産んだダンシングキイの全妹という血統馬。言うまでもなく、大舞台でも活躍可能な底力を有している血統で、実際に祖母のスプリングマンボはサンデーサイレンスとの配合で、スズカマンボという天皇賞・春を制した名馬を輩出している。一方、クロフネを父に持つスプリングサンダーは短距離重賞で活躍。つまりは配合相手によって適性を変更できる柔軟性を持っているというわけで、それはキーパートナーよりも母系にいるキングマンボの影響によるところが大きそうだ。今回の配合相手はハーツクライ。スプリングサンダーのスピードが欲しい馬ではある。 リーガルメイン 牡2 馬主:前田晋二 厩舎:(栗)橋口慎介 父:ハービンジャー 母:アディアフォーン(母父:ダンスインザダーク) 【馬名の意味・由来】 王のたてがみ 【コメント】 祖母に桜花賞馬ファレノプシスがいる血統。つまりはビワハヤヒデやナリタブライアンも輩出したパシフィックプリンセスを祖に持つ血統ということになる。ファレノプシスの母キャットクイルはストームキャットの産駒で、これが少し重厚なイメージの血統にスピードを加えているのだろうが、この馬の母であるアディアフォーンはダンスインザダークの産駒。ダンスインザダークの全姉であるダンスパートナーを管理した経験からわかるのだが、この血統は底力に優れる反面、スピード不足になることがある。ダンスインザダークを母父に持つ馬の父がハービンジャーでは、少し厳しい結果になるかもしれない。 カフジジュピター 牡2 馬主:加藤守 厩舎:(栗)矢作芳人 父:ディープインパクト 母:レインデート(母父:Unbridled's Song) 【馬名の意味・由来】 冠名+木星 【コメント】 この馬の1つ下の牡馬も含め、すでにディープインパクトとの配合を4回もしている。母レインデートという馬はそれだけの血統馬なのだろうし、実際に血統表を見ても隙が見当たらない。母父にはスピードがあるだけでなく、様々な距離や条件にも対応する万能タイプのアンブライドルズソング。その先のストームキャットは自身がスピード豊富というだけでなく、今回の配合相手であるディープインパクトとはニックスの関係にある。ストームキャットの先にもブラッシンググルームという素晴らしい馬が控えているのだが、この馬に頼る必要がないほどひとつひとつの掛け合わせが素晴らしい。大物が出ても不思議のない血統だ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『馬体診断 -鬼才の眼 フィジカルメソッド-』 などもお楽しみください。

  • 2018年新馬

    【10月27日・28日新馬戦】今週で一番の注目馬だと思う

    【東京デビュー】 ※土曜東京5R 芝1600m※ レディマクベス 牝2 馬主:ゴドルフィン 厩舎:(美)藤沢和雄 父:ハーツクライ 母:レディオブオペラ(母父:Singspiel) 【馬名の意味・由来】 マクベス夫人 【コメント】 母は私が管理したレディオブオペラ。彼女は1200mの距離で5勝をマークしたのだが、父がシングスピールで母父はキングマンボ。正直、この距離に適性を示すと最初は思っていなかった。彼女の血統にスプリンターとしての資質を探すのなら、まずは母系にいるダンジグ。この馬の存在は間違いなく大きかったと思う。もうひとつはヘイローのインブリード。グロリアスソングを母に持つ血統馬のシングスピールにキングカメハメハ、サンデーサイレンスといった配合ももちろんだが、このインブリードが合ったからこそ、彼女は豊富なスピードを持つ馬になったと思う。個人的には切れに優れる来年のディープインパクト産駒のほうが期待は大きいが、ハーツクライでもサンデーサイレンスの2×4というインブリード。今週で一番の注目馬だと思う。 レッドベルディエス 牝2 馬主:(株)東京ホースレーシング 厩舎:(美)鹿戸雄一 父:ディープインパクト 母:レッドファンタジア(母父:Unbridled's Song) 【馬名の意味・由来】 冠名+美しい女神(仏) 【コメント】 ディープインパクトにストームキャットは目にする機会の多い配合構成だが、今回は2頭の間にアンブライドルズソングを挟んでいる。本来、この手のパターンは「もったいない」と思わせることが多いのだが、それがアンブライドルズソングという優れた馬になったことで、血統構成的にはさらに厚みを感じさせるものとあった。BCクラシックにペガサスWC、ドバイWCなどのGIを勝ちまくったアロゲートを筆頭に多くの活躍馬を出したアンブライドルズソングは母父の位置に入っても優秀で、今週の天皇賞(秋)で注目を集めるスワーヴリチャードはその代表的な馬と言えるだろう。同じサンデーサイレンス系の種牡馬であるディープインパクトとの相性も文句なしのはずだ。 ※日曜東京5R 芝1800m※ ルヴォルグ 牡2 馬主:(株)フクキタル 厩舎:(美)藤沢和雄 父:ディープインパクト 母:キトゥンカブードル(母父:Kitten's Joy) 【馬名の意味・由来】 LeVol、飛翔(仏)とGoalより。ターフを華麗に駆け抜ける 【コメント】 母父のキトゥンズジョイはアメリカの芝中距離路線で活躍したGI馬だが、その父であるエルプラドがそうであったように、送り出す産駒の距離はそこまで限定されず、意外なほどの融通性がある。日本での代表産駒はジャンダルムにダッシングブレイズ。ともにマイルから中距離に適性のある馬だ。今回の配合はニジンスキー、イージーゴアと長い距離に向くスタミナと底力をベースとし、グランドスラムでスピードを補完。キトゥンズジョイで融通性を出し、最後にディープインパクトで切れを足すという流れになっている。化ける可能性のある面白い配合と言えそうだ。 セントレオナード 牡2 馬主:(有)社台レースホース 厩舎:(美)堀宣行 父:ディープインパクト 母:リリーオブザヴァレー(母父:Galileo) 【馬名の意味・由来】 スズランが誕生した伝説に登場する森の守護神 【コメント】 母のリリーオブザヴァレーはオーサムアゲインSというGIレースを勝ち、ドバイWCで2着があるムブタヒージの半姉という血統馬。今回と同じディープインパクトとの配合で、青葉賞を勝ったヴァンキッシュランという重賞勝ち馬を輩出しており、その信頼度はかなり高い血統と言えるかもしれない。スタミナを武器としているサドラーズウェルズの後継種牡馬でありながら、様々な産駒を輩出してくるガリレオ。それはブルードメアへと立場を変えても大きなイメージチェンジはない。母父ガリレオのディープインパクト産駒でもクラシックディスタンスに向かない馬もいるが、この馬の場合は全兄が距離適性をすでに示しているところがポイント。長い距離向きと思う。 【京都デビュー】 ※日曜京都5R 芝1600m※ アルディテッツァ 牡2 馬主:(株)G1レーシング 厩舎:(栗)池江泰寿 父:オルフェーヴル 母:スキッフル(母父:トニービン) 【馬名の意味・由来】 大胆、勇敢(音楽用語)。母名より連想 【コメント】 中京記念を勝ったフラガラッハを筆頭にイリュミナンスが4勝、フェルメッツァ、エスティタートはともに5勝をマーク。活躍馬を続々と送る母スキッフルの繁殖牝馬としての能力を疑う余地がなさそうだ。ただし、これらの馬の父はどれも軽さや切れを武器にしている印象の種牡馬で、今回のオルフェーヴルはこの部分が少し引っ掛かる。切れよりもパワーに寄ったイメージの馬体とレースぶり。距離はこなすと思っていたのだが、これが意外なほどにこなせなかった。もちろん、まだサンプル数は少なく、これまでのイメージとは違う馬も出してくるかもしれないが、現状での評価は微妙だ。 【新潟デビュー】 ※日曜新潟5R ダ1200m※ タイガーキット 牡2 馬主:那須野牧場 厩舎:(美)和田正一郎 父:Lucky Pulpit 母:Kitra(母父:Woodman) 【馬名の意味・由来】 トラ+母名の一部と父名の一部の組合せ 【コメント】 ラッキープルピット自身はそこまでの実績を上げているわけではないが、同馬の母系はアンブライドルズソングと非常に似通った血統。この血統の良さを買われてのスタッドインだったとすれば、ドバイWCを筆頭に7つものGIを勝ったカリフォルニアクロームという名馬を輩出。そのジャッジは正しかったということになる。カリフォルニアクロームと同じミスタープロスペクター系との配合になる本馬だが、こちらは母父がウッドマンでその先にはシアトリカル、ブラッシンググルーム。血統のスケール感だけを言えば、母父がノットフォーラヴのカリフォルニアクロームより上のようにも思える。初戦から適性のあるダートを選択している点は素晴らしいところだ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『馬体診断 -鬼才の眼 フィジカルメソッド-』 などもお楽しみください。

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