輝かしい実績に裏付けられた独自理論から、注目馬の血統をチェック!

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  • 2017年新馬

    【お知らせ】

    『一時休載について』 クラシックの有力馬を占った2歳GIの終了を一区切りとし、これまで公開してきた新馬戦を対象とした「血統診断」は『一時休載中』です。 『最強・白井寿昭』の視線は早くも次世代の若駒に向かっていますので、再開を楽しみにお待ちください。

  • 2017年新馬

    【12月28日新馬戦】この母系は非常に優秀と大きな期待を寄せていた記憶がある

    【中山デビュー】 ※木曜中山5R 芝1600m※ マルーンエンブレム 牝2 馬主:(有)シルクレーシング 厩舎:(美)小島茂之 父:オルフェーヴル 母:ブラックエンブレム(母父:ウォーエンブレム) 【馬名の意味・由来】 栗色+母名の一部 【コメント】 母は秋華賞を勝ったブラックエンブレムで、2番仔のブライトエンブレムは札幌2歳Sを勝ち、3番仔のアストラエンブレムは現段階で5勝をマークし、重賞でも2着が2回。まずまずの実績を残している繁殖牝馬と言っていいだろう。頭数を残せず、種牡馬としては失敗だったウォーエンブレムだが、自身が持っていたポテンシャルは高かったはず。ブラックエンブレムの母父はスピード豊富なヘクタープロテクター。父がダイワメジャーだったアストラエンブレムは距離に限界を感じさせる競走成績となっているが、父がオルフェーヴルならその部分の心配はないはずだ。 メダリオンモチーフ 牝2 馬主:吉田和美 厩舎:(美)中舘英二 父:キングカメハメハ 母:パーフェクトジョイ(母父:ステイゴールド) 【馬名の意味・由来】 徽章のモチーフ 【コメント】 3代前にミルジョージの名があり、4代前にネヴァービート。現在の競走馬の5代血統表にミルリーフの5×4というインブリードが成立するのも珍しい。それだけ古い血統ということで、母父はステイゴールドでも母系に活力を求めるのは少し厳しい。頼りにすべきはキングカメハメハそのものの能力、同馬とサンデーサイレンス系との相性の良さということになるだろうか。キングカメハメハの持つスピードを優先しつつ、ステイゴールドでスタミナを補完する形が望ましい。 レジーナドーロ 牝2 馬主:(株)GIレーシング 厩舎:(美)堀宣行 父:キングカメハメハ 母:レジネッタ(母父:フレンチデピュティ) 【馬名の意味・由来】 金色の女王(伊) 【コメント】 桜花賞馬レジネッタの母であるアスペンリーフはサンデーサイレンス産駒で、この馬の全弟にあたるビーオンザムーブは私が管理した馬だった。大成させることはできなかったが、ブラッシンググルームに繋がる母系は非常に優秀と大きな期待を寄せていた記憶がある。父キングカメハメハはサンデーサイレンスとの相性がいいが、母父がフレンチデピュティの同馬はサンデーサイレンスの位置が3代目になってしまう。いわゆる「逆合わせ」というヤツだ。この部分が少し気になるが、走って不思議のない底力を持つ血統。 レッドイリーゼ 牝2 馬主:(株)東京ホースレーシング 厩舎:(美)手塚貴久 父:ハーツクライ 母:スタイルリスティック(母父:Storm Cat) 【馬名の意味・由来】 冠名+虹色(仏)。美しく輝く虹のように見るものを魅了する走りを 【コメント】 今月のリゲルSを勝ち、来年はマイル重賞での活躍を期待されるレッドアンシェルの半弟。父がハーツクライなら距離が延びての期待となりそうだが、レッドアンシェルの父も長距離適性があるマンハッタンカフェ。にもかかわらず、マイラーとなってしまっているのは母父であるストームキャットの影響が強いからだろう。ストームキャットは短距離適性が高いと言うだけでなく、気性が激しくなり過ぎるのが課題。要するに精神的な部分をクリアできれば、距離への融通性を見せる可能性はあるということだ。 ※木曜中山6R ダ1200m※ マルルー 牝2 馬主:吉田千津 厩舎:(栗)牧田和弥 父:キングカメハメハ 母:スティンガー(母父:サンデーサイレンス) 【馬名の意味・由来】 タヒチ語で「ありがとう」の意を持つカクテル名。父名、母名より連想 【コメント】 同馬の祖母にあたるレガシーオブストレングスは一大勢力を築いた名繁殖牝馬で、その代表産駒になるのが同馬の母になるスティンガー。豊富なスピードと切れを武器に牡馬相手のレースでも結果を残した馬だが、その産駒が期待したほどの活躍をしたかというとそこまでではなく、スティンガーの娘の仔もあまりパッとしない。ファインモーションもそうだと思うが、競走族のまま繁殖に上がってしまった馬は、自身の能力を仔に遺伝させようという意識が弱い。スティンガーの仔は10頭目。キングカメハメハの力を借りても厳しい気がする。 【阪神デビュー】 ※木曜阪神5R 芝1400m※ アンジェロッティ 牡2 馬主:(有)サンデーレーシング 厩舎:(栗)須貝尚介 父:キングカメハメハ 母:シュプリームギフト(母父:ディープインパクト) 【馬名の意味・由来】 「小さな天使」の意味を持つイタリア由来の名前 【コメント】 父がキングカメハメハで母父がディープインパクト。このような配合の馬を見ると、いよいよディープインパクトが母父として存在感を出す時代が来たかと思わずにいられない。ディープインパクトの柔らかさを母父として伝えることができるかがポイントで、このような繁殖の相手にはキングカメハメハ系のような逞しい馬が選べることになると思う。この馬自身に話を移せば、キングカメハメハ×ディープインパクトだけでなく、ディープインパクトと関係のないところでミスタープロスペクターの3×4、ヌレイエフの4×5というスピード豊富なインブリードを2本も成立させている。素晴らしい配合だ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』『人気記事』 などもお楽しみください。

  • 2017年新馬

    【12月23日・24日新馬戦】セレクトセールで高値が付いたのもうなずける

    【中山デビュー】 ※日曜中山5R 芝2000m※ バスクインザサン 牝2 馬主:(株)GIレーシング 厩舎:(美)大竹正博 父:ハーツクライ 母:ミルシャイナー(母父:シンボリクリスエス) 【馬名の意味・由来】 日向ぼっこをする 【コメント】 祖母ミルレーサー自身も仔出しのいい馬だが、この血統の繁殖は母と同様に仔出しがよく、またクズも出さないので、驚くほどに繁栄している。ミルレーサーの代表産駒であるフジキセキも種牡馬として成功しているので、彼女の名が日本の生産界から消えることはないのではないだろうか。ハーツクライ×シンボリクリスエスという配合が長距離向きで、5月14日生まれでもあることから、早い段階での活躍は望みにくいが、ミルレーサーが持っているスピードを伝達できれば、いずれは走ってくる馬になると思う 。 【阪神デビュー】 ※土曜阪神5R 芝2000m※ サトノグロワール 牡2 馬主:(株)サトミホースカンパニー 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ディープインパクト 母:シャムロッカー(母父:O'Reilly) 【馬名の意味・由来】 冠名+栄光(仏) 【コメント】 母父のオライリーはマイル前後を主戦場にし、ニュージーランドのGIを勝ち、オーストラリアンギニーで2着という成績を残している。ラストタイクーンのスピードを持った種牡馬というイメージでいい。スピード血統との相性がいいディープインパクトの流れに沿った配合と言えるだろう。ディープインパクトの産駒には早生まれの仔が多いが、この馬も1月20日生まれ。セレクトセールで高値が付いたのもうなずける。 キタノコマンドール 牡2 馬主:DMMドリームクラブ(株) 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ディープインパクト 母:ベネンシアドール(母父:キングカメハメハ) 【馬名の意味・由来】 命名者の名前とフランスの芸術文化勲章の最高位の名称より 【コメント】 デニムアンドルビーの全弟という血統馬。ディープインパクトの父であるサンデーサイレンスと母父のキングカメハメハは言わずと知れたニックスで、祖母のフェアリードールはサンデーサイレンスとの配合でトゥザヴィクトリーという名牝も輩出している。ヌレイエフの影響を色濃く感じるトゥザヴィクトリーと違い、デニムアンドルビーは切れで勝負する馬。どちらのタイプが出ても不思議はないが、その適性は中距離以上と考えていい。 イペルラーニオ 牡2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(栗)矢作芳人 父:ディープインパクト 母:コスモチェーロ(母父:Fusaichi Pegasus) 【馬名の意味・由来】 空より上の、天空を超えた(伊)。母名より連想 【コメント】 母父のフサイチペガサスは5億6000万円という高値で取り引きされた馬。ケンタッキーダービーを勝ったので、この馬自身は使命を十分に果たしたと考えていいが、種牡馬としての活躍は期待されたほどではなかった。フサイチペガサス産駒の弱点は足元に硬さが残ってしまうところにあり、しなやかさを売りにしているディープインパクトがこの部分を解消できるかどうかが、この配合のカギとなるだろう。フサイチペガサス自身の体内にミスタープロスペクターにダンジグという超一流の血が流れている。大物を出す可能性も低くない。 エールグリーツ 牝2 馬主:(有)社台レースホース 厩舎:(栗)角居勝彦 父:ディープインパクト 母:アーヴェイ(母父:Danehill Dancer) 【馬名の意味・由来】 大声で挨拶する 【コメント】 母アーヴェイはフラワーボウル招待を勝ったGI馬で、父のデインヒルダンサーはその名の通りのデインヒル産駒。デインヒル、ダンジグとアーヴェイ母系にいるサドラーズウェルズの掛け合わせは相性が良く、この配合の繁殖牝馬は世界に数多くいる。当然ながら、ノーザンダンサーのインブリードを持っているので、今回のディープインパクトのように配合相手にノーザンダンサーの名がある場合は多重クロスの形になるわけだ。母系にインザウイングスの名もあるので、活躍の場は中距離以上になると思う。 ※日曜阪神6R 芝1800m※ ダノンマジェスティ 牡2 馬主:(株)ダノックス 厩舎:(栗)音無秀孝 父:ディープインパクト 母:ドバイマジェスティ(母父:Essence of Dubai) 【馬名の意味・由来】 冠名+母名の一部 【コメント】 父がディープインパクトで母はドバイマジェスティ。今年の皐月賞を勝ったアルアインの全弟という血統を持つ良血馬になる。最優秀短距離牝馬にもなったドバイマジェスティのスピードが最大の魅力といえる血統だが、この馬の父であるエッセンスオブドバイは距離が2000mのUAEダービーの勝ち馬で、母系には長い距離をこなすリボーがいる。アルアインが見せた距離の融通性はこの部分にあるのではないだろうか。 シンハラージャ 牡2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(栗)石坂正 父:オルフェーヴル 母:シンハリーズ(母父:Singspiel) 【馬名の意味・由来】 「ライオンの王国」という意味を持つスリランカの国立公園。母名より 【コメント】 母のシンハリーズはディープインパクトとの配合でオークス馬のシンハライトを生んでいるが、ディープインパクト以外との配合でも活躍馬を輩出しており、マーメイドSを勝ったリラヴァティはゼンノロブロイ、3勝をマークして今年の秋華賞にも出走したミリッサはダイワメジャーの産駒だった。いずれもサンデーサイレンス系の種牡馬ということで共通しており、オルフェーヴルを迎えた今回も期待は十分だろう。 ワイズワン 牡2 馬主:林正道 厩舎:(栗)橋口慎介 父:キングカメハメハ 母:アリスマイン(母父:タニノギムレット) 【馬名の意味・由来】 賢い+犬の吠える声。賢い犬 【コメント】 同馬の祖母ビスクドールは名牝トゥザヴィクトリーの全妹で、母父のタニノギムレットもウオッカという名馬を出した。大物を出す反面、ハズレもあったブライアンズタイム系らしい産駒成績になってはいるが、自身が持っているポテンシャルは計り知れないものがあったはずだ。もちろん、マイル前後の競馬に対応できるスピードも持っている。フェアリードールという超一級の繁殖牝馬を3代前に持ち、父は万能種牡馬のキングカメハメハ。一見すると地味に見えがちな配合だが、しっかりとしたバックボーンを持った血統だ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』『人気記事』 などもお楽しみください。

  • 2017年新馬

    【12月16日・17日新馬戦】繁殖牝馬になった際の価値も非常に高い馬

    【中山デビュー】 ※土曜中山5R 芝1800m※ オーケストラ 牡2 馬主:原禮子 厩舎:(美)斎藤誠 父:ハーツクライ 母:オメガスピリット(母父:スピニングワールド) 【馬名の意味・由来】 管弦楽団 【コメント】 母父のスピニングワールドはジャックルマロワ賞やBCマイルなどGIを5勝もした名馬。その戦績から距離に限界があるように思われがちだが、この馬の母父は長距離にも対応するスタミナを持つリヴァーマンがおり、距離に対する融通性は持っているはず…と以前から思っていた。栗毛の馬体にスピニングワールドの影響を感じさせた全姉のヌーヴォレコルトが、2400mのオークスで結果を出しているのは、その証明と言えるのではないだろうか。ちなみにオメガスピリットはヌレイエフにダンジグという血統構成だが、この手の配合の馬は非常に多い。つまりはニックスの関係ということだ。 ムーランジュビリー 牝2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(美)中川公成 父:ハーツクライ 母:エレンウィルモット(母父:ブライアンズタイム) 【馬名の意味・由来】 ハイブリッドティー系統のバラの名前。母名より連想 【コメント】 母のエレンウィルモットはファレノプシスの全妹で、ダービー馬キズナの半姉という血統馬。実はエレンウィルモットの初仔であるヴァールという馬を管理していたのは私なのだが、わずか3戦で引退してしまった同馬の記憶はほとんどない。これほどの血統の馬であっても見どころのない競馬しかできないと忘れてしまうものなのだな、と思った次第である。ちなみに私が管理していたときの生産牧場はノースヒルズで、それ以降は他の牧場を転々としていたようだが、2つ上のアラディーノからノーザンファームに場所を移した。昨年がディープインパクトで今年はハーツクライ。配合されている種牡馬のレベルが格段にアップしているのは、それが理由だと考えている。 【阪神デビュー】 ※土曜阪神5R 芝1600m※ ミッキードーヴィル 牡2 馬主:野田みづき 厩舎:(栗)音無秀孝 父:オルフェーヴル 母:レディドーヴィル(母父:Fasliyev) 【馬名の意味・由来】 冠名+フランスの町の名 【コメント】 母のレディドーヴィルは秋華賞を勝ち、ジャパンCでも2着に好走したファビラスラフインの半妹。すでに産駒が日本で走っており、爆発したとまでは言えないものの、その可能性を感じる走りは見せているように思う。ファスリエフの父であるヌレイエフからスピードを、母父のカルドゥーンからスタミナを抽出した馬がレディドーヴィルであるならば、この馬に足りないのは切れということになるが、距離に融通性があるだけでなく、一瞬の爆発力に秀でるオルフェーヴルは配合相手としては適任。今回が5頭目の産駒。大物輩出にちょうどいいタイミングではないだろうか。 ※日曜阪神5R 芝1800m※ レディーキティ 牝2 馬主:廣崎利洋HD(株) 厩舎:(栗)野中賢二 父:ディープインパクト 母:エアティアーモ(母父:ロージズインメイ) 【馬名の意味・由来】 イギリス貴族の尊称(女性)+女性名より 【コメント】 ディープインパクトにストームキャット、フレンチデピュティといった配合はよく見るが、この馬はそれに近いようで微妙に違う。母父のロージズインメイは確かにダートのパワータイプだが、前述した馬ほどのスピードはなく、この馬にスピードの補完を頼ると失敗するような気がする。今回の配合でスピード面を強調する役目を担っているのは、祖母エアコゼットの父であるニホンピロウィナー、もしくはその母父であるミスタープロスペクター。この部分を強調しつつ、ディープインパクトの武器であるしなやかさを足すことができるか。それが成功のカギになると思う。 ※日曜阪神6R 芝1400m※ エアシンフォニー 牝2 馬主:(株)ラッキーフィールド 厩舎:(栗)角居勝彦 父:ルーラーシップ 母:エアデジャヴー(母父:ノーザンテースト) 【馬名の意味・由来】 冠名+異なる要素が組み合わさりよい調和が生まれる事 【コメント】 母のエアデジャヴーだけでなく、二冠馬のエアシャカールも輩出した祖母のアイドリームドアドリームが優秀な繁殖だったということだろう。エアデジャヴーの娘で、この馬の半姉でもあるエアメサイアからもエアスピネルという名馬が誕生。その系統は現在にまでしっかりと繋がっている。エアデジャヴーの活力はさすがに衰えてきただろうが、今回はルーラーシップという生きのいい種牡馬を父に迎えた。この馬の影響が強く出れば、中距離以上が主戦場になるように思う。ちなみに現段階でサンデーサイレンスの名がこの馬の血統表にはない。繁殖牝馬になった際の価値も非常に高い馬だろう。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』『人気記事』 などもお楽しみください。

  • 2017年新馬

    【12月9日・10日新馬戦】「すごい血統」と評価していいレベル

    【中山デビュー】 ※土曜中山5R 芝1600m※ フレッチア 牡2 馬主:(株)橋口 厩舎:(美)木村哲也 父:Dansili 母:ヴィアメディチ(母父:Medicean) 【馬名の意味・由来】 矢(伊) 【コメント】 父ダンシリは凱旋門賞馬のレイルリンク、日本で種牡馬として活躍しているハービンジャーを輩出した馬。ダンジグの系統でありながら、中距離以上に適性を見せているのは、ダンシリの母系にイルドブルボンやハイラインがいるためと考えられる。この馬の母父であるメディシアンはエクリプスS、ロッキンジSを勝っている馬だが、父がマキャベリアンで母父ストームバードというスピード寄りの血統構成。3代前のシングスピールをスタミナと考えるのなら、スタミナ+スピード+スタミナという理想的な掛け合わせをしていると言えそう。 モルドレッド 牡2 馬主:村木隆 厩舎:(美)久保田貴士 父:ロードカナロア 母:サトノレジーナ(母父:ハーツクライ) 【馬名の意味・由来】 物語の登場人物名 【コメント】 5代前に名牝スペシャルの名がある母系はかなり優秀で、1勝馬でしかない母サトノレジーナも半姉にGI馬エイジアンウインズがいる血統馬。エイジアンウインズの父は短距離色の強いフジキセキだったが、この馬の場合は長い距離に強いハーツクライ。ゆえにロードナカロアとの配合はスピード×スタミナという組み合わせになる。ただし、ロードカナロアは万能型だった父キングカメハメハの影響が強いのか、自身が残した競走成績よりも産駒は距離に対する融通性があるように思える。この馬も中距離くらいまではこなせるはずだ。 ツヅミモン 牝2 馬主:(有)いとはんホールディングス 厩舎:(栗)藤岡健一 父:ストロングリターン 母:カタマチボタン(母父:ダンスインザダーク) 【馬名の意味・由来】 鼓門。金沢駅東口の玄関 【コメント】 父のストロングリターンはシンボリクリスエスの産駒だが、安田記念をレコードで制するなど、その適性はマイル前後の距離にあった。母父であるスマートストライクの影響が強かったのだろう。実際に母のコートアウトは種牡馬が何であれ、短距離系の馬ばかりを出している。カーリアンにダンスインザダークの母系は長距離向きで、これにシンボリクリスエスの掛け合わせとなるとスピード不足が心配になるのだが、スマートストライクの影響が強いストロングリターンの場合は、そのイメージを持つ必要はないだろう。 ※日曜中山6R ダ1800m※ コニファー 牝2 馬主:吉田照哉 厩舎:(美)二ノ宮敬宇 父:カジノドライヴ 母:スカーレル(母父:ゴールドアリュール) 【馬名の意味・由来】 針葉樹 【コメント】 4代前にシャダイアイバーがいる母系は日本の血統と言っても差し支えないだろう。リアルシャダイにトニービン、サンデーサイレンス系のゴールドアリュールと社台グループの優秀な血統を重ね合わせており、まずまずの底力を持っている繁殖だ。父のカジノドライヴは繋が少し立っており、前さばきの硬い産駒が多いが、血統そのものはかなり優秀。4代前のベストインショーは私が管理したフサイチパンドラに繋がる血筋で、その娘のセックスアピールがエルグランセニョールやトライマイベストといった馬を出している。大物が出てもいい。 【阪神デビュー】 ※土曜阪神5R 芝1200m※ エヴァイエ 牝2 馬主:(株)ノースヒルズ 厩舎:(栗)角田晃一 父:ロードカナロア 母:セレブラール(母父:ボストンハーバー) 【馬名の意味・由来】 快活な、生き生きとした(音楽用語) 【コメント】 フィリーズレビューなど、重賞を5勝した名牝ベルカントの半妹にあたる血統馬。そのベルカントは名スプリンターだったサクラバクシンオーを父に持つ馬だったが、傑出したスピードは父からのみではなく、ボストンハーバーを父に持つ母セレブラールの影響も強かったと思う。3歳春までは1400mをこなしたものの、それ以降は本来の適性であるスプリント戦に実績は集中。父がロードカナロアに替わった妹は姉よりも距離に対しての融通性を持っていると思うが、それでもマイルくらいまでが限界ではないだろうか。 マキナガラージュ 牡2 馬主:野田善己 厩舎:(栗)角居勝彦 父:アドマイヤオーラ 母:マザーズウィッシュ(母父:タイキシャトル) 【馬名の意味・由来】 ダンスミュージックの一種+ダンスミュージックの一種 【コメント】 曾祖母のウイニングカラーズは繁殖セールに出ていた馬で、当時の値段は410万ドル。私はその場にいたので、芦毛のこの馬のことを良く覚えている。牝馬ながらケンタッキーダービーを勝った名牝で、その年の3歳牝馬チャンピオンに輝いた。娘のゴールデンカラーズが日本に輸入され、クイーンC2着などを含む3勝をマーク。その子のチアフルスマイルがキーンランドCを制している。「すごい血統」と評価していいレベルだろう。父アドマイヤオーラは少し微妙だが、ブエナビスタの半兄という血筋。化けても不思議はないか。 ※日曜阪神5R 芝1800m※ エンペラーズベスト 牡2 馬主:(株)グリーンファーム 厩舎:(栗)西園正都 父:ワークフォース 母:チャイナドール(母父:スペシャルウィーク) 【馬名の意味・由来】 皇帝のお気に入り。父父名、母名より連想 【コメント】 アーネストリーの母として知られるレットルダムールは、この馬の祖母であるダイナチャイナの産駒。切れよりも持久力を武器にしている血統と考えていいだろう。母父のスペシャルウィークはブルードメアサイアーとして実績を残しており、自身の成績がそうだったように2000m以上の距離で良さが出てくるタイプを出している。母系にサドラーズウェルズがいるワークフォースも距離延長に対する不安のない馬。サンデーサイレンス系のような素軽さはないだろうが、この母系の良さであるしぶとさを増幅させてくれるはずだ。 【中京デビュー】 ※日曜中京5R 芝2000m※ ステイフーリッシュ 牡2 馬主:(有)社台レースホース 厩舎:(栗)矢作芳人 父:ステイゴールド 母:カウアイレーン(母父:キングカメハメハ) 【馬名の意味・由来】 常識に囚われるな。有名なスピーチから。父名より連想 【コメント】 母カウアイレーンは安田記念などを制したブラックホーク、NHKマイルCを勝ったピンクカメオの半妹。兄姉のようなビッグレースは勝てなかったが、5勝をマークした活躍馬で、父がキングカメハメハなら繁殖としての価値は相当に高い馬だと思う。ディープインパクトを配合した2頭の姉は結果を残せなかったが、2つ上のエクスプレスレーンは400キロしかない小柄な馬で、1つ上のジッパーレーンはデビューそのものが遅かった。今回は父がステイゴールドに替わっているが、サンデーサイレンス系とはニックスの間柄。一発があっていい。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』『人気記事』 などもお楽しみください。

  • 2017年新馬

    【12月2日・3日新馬戦】これまでに多くの活躍馬を輩出している血統

    【中山デビュー】 ※土曜中山4R ダ1200m※ ゴールドタンバリン 牝2 馬主:吉田和美 厩舎:(美)池上昌和 父:ヘニーヒューズ 母:ダブルゴールド(母父:ゴールドアリュール) 【馬名の意味・由来】 金のタンバリン 【コメント】 父はヘニーヒューズ、母父がゴールドアリュールで、祖母にはゴールドティアラ。ダートでいくことを配合段階から決めているような血統構成で、さらに言えばシーキングザゴールド産駒のゴールドティアラの適性はマイル前後。ヘネシーにメドウレイクという掛け合わせのヘニーヒューズも短い距離に強い馬だ。目指すはダートのマイル。長所のみを「これでもか、これでもか」と強調するパターンは割と私の好みだ。少し遠いがストームキャット系とサンデーサイレンス系がニックスの関係でもある。相性はいいはず。 ※日曜中山6R 芝2000m※ エリスライト 牝2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(美)久保田貴士 父:ディープインパクト 母:クリソプレーズ(母父:エルコンドルパサー) 【馬名の意味・由来】 コバルト華(宝石名)。母名より連想 【コメント】 宝塚記念とエリザベス女王杯を制したマリアライトの全妹。祖母のキャサリーンパーが優秀なのか、これまでに多くの活躍馬を輩出している血統で、母のクリソプレーズからはマリアライトの他にも、ダートで重賞を6勝しているクリソライト、神戸新聞杯を勝ったリアファルといった活躍馬を出している。キャサリーンパーはリヴァーマン×リボーといった血統構成。この2頭が底力を与えているのかもしれない。母父エルコンドルパサーも万能なタイプの馬。ディープインパクト産駒なら適性は芝だろうが、それ以外に適性があっても驚けない。 【阪神デビュー】 ※土曜阪神5R 芝2000m※ ヴェルテアシャフト 牡2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(栗)池江泰寿 父:ディープインパクト 母:ヒルダズパッション(母父:Canadian Frontier) 【馬名の意味・由来】 世界制覇(独)。世界一の馬になることを願って 【コメント】 母のヒルダズパッションは自身がアメリカのGI勝ち馬だが、日本産馬としてアメリカで活躍しているヨシダの母として知られることのほうが、最近は多くなっている。ウィンスターファームが購買したヨシダはハーツクライの産駒だったが、現在も現役で3勝をマークしているひとつ上の兄ジークカイザーは、この馬と同じディープインパクトの産駒。今回は3頭目の仔になるヒルダズパッションには活力が十分過ぎるほど残っており、サンデーサイレンス系との相性のよさもすでに示している状態。ハズレは少ないと見る。 ※日曜阪神5R 芝1600m※ ディープエクセル 牝2 馬主:前原敏行 厩舎:(栗)小崎憲 父:ディープインパクト 母:エリモエクセル(母父:ロドリゴデトリアーノ) 【馬名の意味・由来】 父名の一部+母名の一部 【コメント】 ディープインパクトにオークス馬エリモエクセルといった配合。一見すると良血馬で、実際にその表現に誤りはないのだろうが、1995年生まれのエリモエクセルはすでに高齢になっており、繁殖馬としての活力に疑問を残していることがひとつめの不安材料。これまでに12頭もの産駒を送り出しているにもかかわらず、それなりに勝ちはするものの、重賞を勝つレベルの馬が皆無といったのも気になるところで、ブライアンズタイムやアグネスタキオン、もちろんディープインパクトも付けての結果。さすがに厳しいように思う。 アンコールプリュ 牝2 馬主:金子真人ホールディングス(株) 厩舎:(栗)友道康夫 父:ディープインパクト 母:オイスターチケット(母父:ウイニングチケット) 【馬名の意味・由来】 前よりもっと(音楽用語) 【コメント】 トサモアー、モンテホープ、ヤマニンサクラとオールドファンしか知らないような古い馬の並ぶ母系が微妙。もちろん、母父ウイニングチケットの母であるパワフルレディの血統は私も手掛けたことがあり、ロッチテスコの血が入っているだけでも高い評価をしたくなるのだが、これらの馬に関しても血統表における位置が少し近すぎるというか、本来なら5代前くらいに名があっても不思議がないはず。つまりは活力が薄れているのでは…という不安があるのだ。ディープインパクト産駒の中では目立つ血統ではないと思う。 【中京デビュー】 ※日曜中京5R 芝1400m※ アドマイヤセレブ 牝2 馬主:近藤利一 厩舎:(栗)友道康夫 父:ロードカナロア 母:アドマイヤオウカ(母父:シンボリクリスエス) 【馬名の意味・由来】 冠名+有名な 【コメント】 曾祖母にはローザネイ。いわゆる「バラ一族」に入る血統の馬だ。ローザネイにサンデーサイレンスを掛け合わせた祖母ロゼダンジュ以降に明確な意図を感じる配合で、まずはシンボリクリスエスで長距離に必要なスタミナを注入。足りなくなったスピードをロードカナロアで補完するといった仕組みになっている。シンボリクリスエスは母の位置に入って良さを出しており、この馬の弱点であった硬さが、母父になることでかなり薄まった。これにより長所だけがクローズアップされる状況となった。まだまだ活躍馬を出しそうだ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』『人気記事』 などもお楽しみください。

  • 2017年新馬

    【11月18日・19日新馬戦】このような血統構成の馬こそ「やってみたい」と調教師なら思う

    【東京デビュー】 ※土曜東京6R 芝1600m※ レッドベルローズ 牝2 馬主:(株)東京ホースレーシング 厩舎:(美)鹿戸雄一 父:ディープインパクト 母:レッドファンタジア(母父:Unbridled's Song) 【馬名の意味・由来】 冠名+美しいバラ(仏)。大舞台で真っ赤な大輪の花を咲かせる 【コメント】 フォーントリックにストームキャットといったバリバリのスピード血統はディープインパクトとのかみ合わせが良く、これだけでも注目に値するが、この馬は母父にアンブライドルズソングがいる。アンブライドルズソングは私が高く評価している種牡馬で、豊富なスピードを持ちながら距離の融通性があり、芝でもダートでも能力を発揮する。ブルードメアサイアーとして存在感を発揮しているのは、この馬の持っている万能性が理由とも言えるだろう。このような血統構成の馬こそ「やってみたい」と調教師なら思うものだ。 エルディアマンテ 牝2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(美)国枝栄 父:キングカメハメハ 母:ディアデラノビア(母父:サンデーサイレンス) 【馬名の意味・由来】 ダイヤモンド(西)。本馬の流星の形を母母の生産国の言語で 【コメント】 母ディアデラノビアの血統はGI勝ち馬こそいないが、まずまずのレベルの馬を出しており、父キングカメハメハとの配合ではディアデラマドレという重賞勝ち馬も出した。キングカメハメハと母父サンデーサイレンスはニックスの関係にあり、この掛け合わせから次の重賞勝ち馬が出ても不思議はないと思っている。余談だが、母父サンデーサイレンスの血統はサンデーサイレンス系の種牡馬と配合することができないので選択肢が乏しい。サンデーサイレンスの名が3代前や4代前となることで、例えばキズナのような馬と3×3、もしくは3×4のクロスが成立する面白い配合になると思う。 テネイシャス 牝2 馬主:(有)シルクレーシング 厩舎:(栗)池江泰寿 父:キングカメハメハ 母:ヒカルアマランサス(母父:アグネスタキオン) 【馬名の意味・由来】 意志が強く粘り強いこと。母名(アマランサス)の花言葉より連想 【コメント】 一流馬ばかりを重ね合わせている血統構成。4代前には日本でも実績を残すカーリアン、そこにエーピーインディというパワータイプのスピード馬を配合してアグネスタキオン、キングカメハメハといった日本の競馬に合う馬を重ねている。大物が出ても不思議のない血統構成だろう。母父のアグネスタキオンについて改めて触れれば、代表産駒のダイワスカーレットのイメージがそうであるように、切れよりもスピードの持続力を武器にしている種牡馬だと思う。キングカメハメハもスピードの持続力に優れているので、その流れに沿った馬となるはずだ。 ※日曜東京5R 芝1800m※ ミッキーポジション 牡2 馬主:野田みづき 厩舎:(美)菊沢隆徳 父:ディープインパクト 母:ポジションリミット(母父:Bellamy Road) 【馬名の意味・由来】 冠名+母名の一部 【コメント】 ディープインパクトを最も生かす形はスピードタイプとの掛け合わせと考えているが、その観点でいくと少し難しいと思わせる配合かもしれない。母父ベラミロードはダート1800mのGIを勝った馬だが、その先にいるチーフズクラウンはダンジグの産駒でも長い距離に適性のあった種牡馬。祖母の父であるアウトオブプレイスもスピードタイプではなかった印象がある。ディープインパクトの切れを求めての配合だとは思うが、これでスピードが出てくれるかどうかが微妙。 ※日曜東京6R 芝1400m※ ラブセイナ 牝2 馬主:嶋田賢 厩舎:(美)二ノ宮敬宇 父:ディープインパクト 母:エルメスティアラ(母父:ブライアンズタイム) 【馬名の意味・由来】 愛+聖なる愛より 【コメント】 皐月賞馬ディーマジェスティの全妹。母父ブライアンズタイムのディープインパクト産駒は評価が微妙なのだが、この血統の場合は祖母にドフザダービーの仔であるシンコウエルメスがいるのが大きい。今年の京王杯2歳Sを制したタワーオブロンドンもシンコウエルメスを祖母に持っている馬だが、この馬のスピードは父レイヴンズパスからのみ受け継いだものではないだろう。一見すると重厚だが、スピードも底力もある繁殖。それがシンコウエルメスという馬なのかもしれない。オークス向きの印象を持ちやすいが、桜花賞でも面白そうだ。 アンジュパッセ 牝2 馬主:H.H.シェイク・モハメド 厩舎:(美)伊藤圭三 父:Shamardal 母:ピクシープリンセス(母父:ディープインパクト) 【馬名の意味・由来】 天使が通る(仏) 【コメント】 母系の4代前にいるフォールアスペンはティンバーカントリーの母として知られている馬で、キングマンボにディープインパクトといった大種牡馬を連ねた母系は相当に優秀だ。父のシャマルダルはフランスダービーなどGIを4勝しているが、4代前にウォーターウェイという馬が私にとっては馴染みが深い。実は私が管理したビッグプロテクターという馬の祖母がウォーターウェイで、リヴァーマン産駒の同馬の存在がビッグプロテクターを管理する理由にもなった。シャマルダルが活躍したときには「あの血統から出てきた馬か」と思ったものである。 【京都デビュー】 ※土曜京都5R 芝1800m※ サトノワルキューレ 牝2 馬主:(株)サトミホースカンパニー 厩舎:(栗)角居勝彦 父:ディープインパクト 母:ヒアトゥウィン(母父:Roi Normand) 【馬名の意味・由来】 冠名+北欧神話の半神 【コメント】 アファームドを輩出したイクスクルーシヴネイティヴは著名な存在だが、その産駒であるロワノルマンはそこまでの馬ではなく、種牡馬成績を見せてもらってもピンとこないくらいだった。リファールの4×5というインブリードは成立しているが、ディープインパクト産駒にしてはインパクトを感じない血統構成と言えるかもしれない。この馬の兄にあたるサトノファイヤーはタピットの産駒。うるさい馬のようだが、それはタピットの気性が出ているものなので、この馬には影響しないだろう。 レイデマー 牡2 馬主:戸佐眞弓 厩舎:(栗)石坂正 父:ロードカナロア 母:レッドサーガ(母父:アグネスタキオン) 【馬名の意味・由来】 王様(西)+人名愛称 【コメント】 4代前にいるココットはピルサドスキーやファインモーションの母として知られる繁殖牝馬。ココットにデインヒルを配合して生まれたのがファインモーションだったが、本馬の祖母であるプラウドビューティーはココットの娘であるハニーバンにデインヒルの掛け合わせた馬。似通った血統構成と言えるだろう。母父アグネスタキオンはロイヤルスキーの影響が強く出ている種牡馬で、切れよりもスピードを伝える傾向が強い。デインヒル、アグネスタキオン、ロードカナロアとスピード系の種牡馬を並べた本馬の適性はマイルから中距離になるのではないか。 ※日曜京都5R 芝2000m※ フランツ 牡2 馬主:近藤英子 厩舎:(栗)音無秀孝 父:ディープインパクト 母:ロベルタ(母父:ブライアンズタイム) 【馬名の意味・由来】 人名より 【コメント】 祖母のバレークイーンはダービー馬フサイチコンコルドの母として知られている馬で、その半妹であるグレースアドマイヤは自身が5勝しただけでなく、リンカーンやヴィクトリーといった活躍馬も出した。トニービン、ブライアンズタイムと並んだ同馬の母系が長距離志向であることは疑いようもないが、ディープインパクトでスピードと軽さを補完できていれば、クラシック路線でも活躍できる馬になるかもしれない。ちなみに同馬は2月5日の生まれ。このような血統の馬をクラシックに乗せようと思えば、意識的に早生まれにする必要があるということだ。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』『人気記事』 などもお楽しみください。

  • 2017年新馬

    【11月11日・12日新馬戦】日本を代表する血統馬

    【東京デビュー】 ※土曜東京5R 芝2000m※ エストスペリオル 牡2 馬主:(有)社台レースホース 厩舎:(美)堀宣行 父:ディープインパクト 母:メイキアシー(母父:Sadler's Wells) 【馬名の意味・由来】 優れている(ラテン語) 【コメント】 半兄のブラヴィッシモは5勝を挙げ、阪急杯では3着に好走している馬。ただし、この馬の活躍は父がファストネットロックであることが大きいと思う。母父がサドラーズウェルズで、祖祖父はダルシャーンという血統は重く、ゆえにヴィクトワールピサを配合した2頭の兄は少しジリッぽいタイプに出ていた。本来はスピード血統との相性がいいとされるディープインパクトだが、それは軽い芝で競馬が行われている日本に限られた話。今年のレーシングポストTを勝ったサクソンウォリアーの母父はサドラーズウェルズ産駒のガリレオ。この血統で活躍するようなら、欧州遠征でも結果を出せるディープインパクト産駒となるかもしれない。 ※日曜東京5R 芝1600m※ ウィキッドアイズ 牝2 馬主:(有)サンデーレーシング 厩舎:(美)手塚貴久 父:オルフェーヴル 母:ウィキッドリーパーフェクト(母父:Congrats) 【馬名の意味・由来】 いたずらっぽい目 【コメント】 ホープフルSを勝ったハートレーの半妹で、エーピーインディを父に持つコングラッツ産駒の母ウィキッドリーパーフェクトはアメリカのGI勝ち馬。なかなかの血統を持っているが、その本質はパワータイプ。ゆえにディープインパクトの素軽さが必要だったわけで、それがハートレーという重賞勝ち馬を輩出する呼び水になった。今回のポイントは父がオルフェーヴルに替わっていること。オルフェーヴルはディープインパクトよりも重厚性があるイメージで、この血統との掛け合わせだと軽さが足りなくなる可能性がある。ちなみにこの馬は芦毛だが、これは同じ芦毛だった母からの影響で、さらに言えば、5代前にいるカロの影響と言えるだろう。 【京都デビュー】 ※日曜京都4R 芝1600m※ フィニフティ 牝2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(栗)藤原英昭 父:ディープインパクト 母:ココシュニック(母父:クロフネ) 【馬名の意味・由来】 希語で「輝く石」の意のロシアのエナメル細工。母名より。輝く活躍を 【コメント】 父がディープインパクト、母はココシュニック。重賞勝ちは富士Sだけだが、天皇賞(秋)と大阪杯で2着があるステファノスの全妹という血統馬になる。母父のクロフネは産駒のほとんどがダートで活躍している種牡馬で、祖母のゴールドティアラは地方交流GIのマイルCS南部杯を筆頭にダートの重賞を5勝。1800mのレースも勝っているが、シーキングザゴールドを父に持つ彼女の適性は短距離にこそあったと考えていい。ディープインパクトを父に迎えたのはステファノス以来。ステイゴールドやハーツクライでは、この血統に軽さを加えられないのだろう。この配合なら期待していいはずだ。 ※日曜京都5R 芝1800m※ シーリア 牝2 馬主:(有)キャロットファーム 厩舎:(栗)角居勝彦 父:キングカメハメハ 母:シーザリオ(母父:スペシャルウィーク) 【馬名の意味・由来】 シェイクスピア作「お気に召すまま」の登場人物名より。母名より連想 【コメント】 菊花賞、ジャパンCを勝ったエピファネイアの半妹で、朝日杯FSを勝ったリオンディーズの全妹。母のシーザリオも日米のオークスを勝った名牝という日本を代表する血統馬だ。この血統は牡馬の活躍が多く、これまでに生まれた2頭の牝馬はともに結果を出せていない。この馬が活躍してくれるようなら、シーザリオの後継繁殖として、大きな期待を背負うことになるだろう。シーザリオはハビタットのスピードにサドラーズウェルズの重厚さを乗せ、最後にスペシャルウィークのしなやかを加えた血統構成になっている馬。サンデーサイレンス系とのニックスを持つキングカメハメハとの相性がいいのも必然で、キングカメハメハ産駒のルーラーシップあたりとでも素晴らしい仔が出そうだ。 ダノンフォーチュン 牡2 馬主:(株)ダノックス 厩舎:(栗)大久保龍志 父:ディープインパクト 母:ペニーズフォーチュン(母父:Storm Cat) 【馬名の意味・由来】 冠名+幸運。幸運をもたらす活躍を期待して 【コメント】 キズナ、ラキシス、サトノアラジンなど、すでに母父ストームキャットのディープインパクト産駒は結果が出ている。同馬もその流れを汲む馬で、実際に全兄のダノンブライトは2勝をマーク。大物ではないが、しっかりと勝ちあがっている点は評価すべきだろう。ただし、母系の血統はかなり古く、5代前にいるエルバジェが種牡馬生活に入ったのは1960年。代表産駒がシーホークと聞けば、その古さがわかってもらえるだろう。同様に母系の5代前にいるプリンスリーギフトはトウショウボーイの父であるテスコボーイの父。配合のイメージは付きやすいが、それほど新しくない血統というのが少し引っ掛かる。 ポートフィリップ 牡2 馬主:(有)シルクレーシング 厩舎:(栗)梅田智之 父:ハーツクライ 母:アドマイヤテレサ(母父:エリシオ) 【馬名の意味・由来】 メルボルンを囲む湾の名前 【コメント】 オーストラリアGIのコーフィールドCを勝ったアドマイヤラクティの全弟だが、その兄の日本での重賞勝ちはダイヤモンドSのみで2着もアルゼンチン共和国杯と阪神大賞典。日本の競馬ではスピード不足になりやすく、2000mまでの距離で賞金を加算していくことが必要なクラシック路線では苦労しそうなイメージがある。母父のエリシオは凱旋門賞で、父にフェアリーキングなのでスピードはかなりありそうだが、日本の競馬に思ったほどフィットせず、少しジリッぽいところもある。そこまで切れるというイメージのないハーツクライとの配合では、それを解消しきれないなのではないか。 ※無料公開期間【次回血統診断】更新まで 『アカデミック連載 -最強の競馬学-』『調教師の着眼点 -先週のレース解説-』『血統診断 -白井式ブラッドマニュアル-』『人気記事』 などもお楽しみください。

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